ものづくり補助金・事業再構築補助金・省力化投資補助金ノウハウ集

 

みなさんこんにちは、坂本経営事務所代表の坂本です。

令和6年1月31日に「ものづくり補助金 18次締切分」の公募が開始されました。

1ケ月前に行われた前回の17次公募では「省力化(オーダーメイド)枠」のみが対象でしたが
18次締切分では、これに加え、●製品・サービス高付加価値化枠(通常類型、成長分野進出類型(DX,GX)
●グローバル枠も対象となり本来の姿となりました。

それでは、「ものづくり補助金 18次締切分」の要所を解説してまいります。

注意事項

■ 本事業の申請は、電子申請システムのみで受け付けます。入力については、申請者自身が電子申請システム操作マニュアルに従って作業してください。入力情報については、必ず申請者自身がその内容を理解、確認をしたうえで申請してください。代理申請はGビズID利用規約の第10条禁止事項に当たり、不正アクセスとなるため、一切認められず、当該申請は不採択となる上、以後の公募において申請を受け付けないことがあります。

■本事業は、中小企業・小規模事業者自身の経営力を高め、事業計画期間にわたって生産性を高めることを支援するものです。このため、事業計画は必ず申請者自身で作成いただくとともに、事業の実行に責任を持って取り組んでいただく必要があります。

こちらは、5項目にわたる注意事項の中で、特に重要な2項目について解説いたします。

上段の”代理申請は不採択”、つまり申請作業を専門家に丸投げ、あるいは、
専門家とオンライン会議などでご申請者立ち合いのもと専門家に入力してもらう行為です。
これを行うためにはGビズIDとパスワードを専門家に知らせなければなりません。
ですから「不正アクセス」と取られても仕方ないですね!

最近、「事業再構築補助金」でこれが問題となっています。コチラ ご参照ください。

下段の要点は,「事業計画は必ず申請者自身で作成いただく」といったところです。
「事業再構築補助金」では、さらに、”作成自体を外部機関(専門家)が行うことは認められません”
との文面もあり、ものづくり補助金も同様と思われますので真摯に受け止めましょう。
つまり、専門家に代行していただく、即ち、「不採択」となります。

本投稿は、これを回避させるためのマニュアルですが、やはり事業計画書のサンプルから
記述の要所や言い回しを真似ることが効果的です。

    自社の戦略的・革新的ビジネスプランの考案を優先し事業計画書は効率的に作られたい方は     
                  是非、⇓コチラ⇓をご参照下さい。

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事業の目的


事業の目的とは、○○のようなことを遂行してくれる方にこの補助金を出しますよ!
と言っているところですから、概念として押さえておきましょう!

中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援します。

キーワードは革新的です。
そして、自社にとって革新的な取り組みというだけでは要件を満たしません。
省力化オーダーメイド枠では、自社ならではの生産革新を図るために特殊仕様の設備等を導入し労働生産性を2倍に改善することが必要ですし、
また、製品・サービス高付加価値化枠では、相当程度普及していない開発・事業化が必要となります。

事業のスキーム


ものづくり補助金スキーム
こちらを読むと、第一段階の申請作業は、
・公募開始:2024年1月31日(水)17:00~
・申請開始:2024年3月11日(月)17:00~・・・電子申請が可能となる日
・申請締切:2024年3月27日(水)17:00まで
となっています。

まず、日程はかなり厳しいですね!
特に、省力化オーダーメイド枠では、ビジネスプランを描くにしてもカスタマイズされたオーダーメイド仕様が明快になっていないとストーリーが組み立てられません!

補助対象者

本事業の補助対象者は、日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有する以下のア~オのいずれかの要件を満たすものに限ります。

 
ほとんどの方は「ア」に属する中小企業者(含む小規模企業者、小規模事業者)に該当すると思われますので
下表をご参照ください。
その他組合関連、NPO、社団法人等の特殊法人や中堅企業、出資割合等から実質大企業と見做される
法人等細部にわたり定義化されていますので、必ず公募要領7~11ページ目ご参照ください。
また、企業結合等で気になる組織形態である方は必ず事務局にお問合せください。
ものづくり補助金ー補助対象者
それから、注意事項です
①申請時に虚偽の内容を提出した事業者
②他の中小企業・小規模事業者等から提出された事業と同一若しくは極めて類似した内容の事業を申請する事業者
は補助対象者とはみなされません。

①は当然です。
②は専門家に任せっきりのような方は要注意です。
 専門家がみなさんと同じ業種の申請代行を行っているケースでは事業計画サンプルを
 使いまわす恐れがありますので要注意です。ご法度!!

補助対象経費


補助対象経費の大要は以下の通りです。詳細は、公募要領21~27ページをご参照ください
ものづくり補助金ー補助対象経費
こちらも、気になるところは事務局に確認してください。
たとえば、個人的には「金型」の取り扱いが気になります。常識的な勘定科目からすれば「工具・器具」に該当するのでしょうが、公募要領では「工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機)」と書かれています。
この「等」に含まれるかどうかこれは個別の判断になりそうです。

各申請枠・申請類型のあらまし


事業の概要、補助金額、基本要件に追加された要件は各申請枠・申請類型によって異なります。
そこで、これらにつきましては個々に解説させていただきます。
*なお、●グローバル枠、●製品・サービス高付加価値枠ー成長分野進出類型(GX)につきましては
解説の対象に含めておりませんのでご承知置きください。

省力化(オーダーメイド)枠
 
詳細は コチラ >>
製品・サービス高付加価値化枠
通常類型
詳細は コチラ >>
製品・サービス高付加価値化枠
成長分野進出類型(DX)
詳細は コチラ >>

 

事業計画書への記載事項

『その1:補助事業の具体的取組内容』

ものづくり補助金ー事業計画書記載事項
こちらが、○○,△△を事業計画書に記述してください、指示が出ていますがスンナリ頭に入ってきません。
これは、原則、以前と変わっていません。
したがって、みなさんは、がんぱってこれを外さずに自社に沿った見出しを考えて書いていくしかありません。

ちなみに私が使用する「製品・サービス高付加価値枠の汎用的な型」は以下のようなものです。ご参考迄!

●当社の概要(事業内容、沿革、組織、業績)   
●新製品・サービス開発の必要性   
●ビジョン・目標
●事業課題と解決策(導入設備・システムの内容と活用法は必須)
●補助事業の実施スケジュール・推進体制
●本補助事業と「中小企業の特定ものづくり基盤技術及びサービスの高度化に関する指針」     
 又は「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」との関連性
●他者との差別化・競争力強化

 
     これを考える時間を割き、自社の戦略的・革新的ビジネスプランの考案に充てたい方は、      
                  是非、⇓コチラ⇓をご参照下さい。

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『その2:将来の展望 その3:会社全体の事業計画』

ものづくり補助金ー事業計画書記載事項
こちらも、私が使用する「その2の汎用的な型」は以下のようなものです。ご参考迄!

●市場の動向
●具体的なユーザーとそれに与える便益(価格的、性能的な優位性のPRを踏まえて)    
●事業化計画
●売上計画
●資金調達の確実性

 

書面審査

『技術面の審査』

技術面の審査項目
注)上表には、公募要領36ページに記載の「各申請枠・類型」に絞られた内容は掲載しておりません。理由は、要件に定められたことを審査します、といった当たり前のことだからです。お含み置きくださいませ!

どうやら、キーワードは赤字で起債の「革新的」「具体的」「優位性」のようです。まさに、審査員の視点の80%はここに置いている! といっても過言ではないと思います。

また、技術面といってもコテコテのテクノロジーに走ったものでなくても「アイデアを駆使したもの」でも良さそうです。

無責任は支援者は、”審査項目に沿って事業計画書を書きましょう”というだけで
そのためにどうする! といった方法論を教えてくれません。

私も、ここで一般論を示すことはできません。なぜなら、実際に模範的な事業計画書を示したうえで解説するしかないからです。

そして、それに応えられるものが先ほど紹介いたしました 『ものづくり補助金オンライン講座』 です。
宜しければご活用くださいません。

『事業化面の審査』

事業化面の審査項目
1.ここで言う専門的知見とは、補助事業、特に、カスタマイズされたオーダーメイド設備の構想策定や
 新製品・新サービス開発にあたる知見のことだと思います。

2.最近の財務状況で意識したいのは、債務超過や継続赤字に陥っている方の対処のしかたです。
 きっと、補助事業遂行の前に赤字解消策・業績悪化の歯止め策を明快に記述するべきと考えます。

3.マーケットおよび市場規模の捉え方は、万人に認知されている業界(ラージマーケット)でなく
 みなさんの製品・サービスのタイプを好みお客様になってくれる層(スモールマーケット)で
 考えるべきです。

『政策面の審査』

政策面の審査項目
ここでお伝えしたい点は以下の2点です。

●地域の事業者や雇用に対する経済的波及効果
 これは、みなさん新人採用については記述されると思います。
 それに加え、今回実施する補助事業の着眼や方法論など地域の事業者の模範となる事項を
 ポジティブに訴えましょう!
●先端的なデジタル技術の活用もさることながら、「新しいビジネスモデルの構築」については
 みなさん一家言持たれていると思います。絶対にPRしましょう!

『大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性』

(大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例のみ。【様式4】を元に審査します。)
■大幅な賃上げの取組内容が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
■一時的な賃上げの計画となっておらず、将来に渡り、継続的に利益の増加等を人件費に充当しているか。
 また、人件費だけでなく、設備投資等に適切に充当し、企業の成長が見込めるか。
■将来に渡って企業が成長するため、従業員間の技能指導や外部開催の研修への参加、資格取得促進等、
 従業員の部門配置に応じた人材育成に取り組んでいるか。また、従業員の能力に応じた人事評価に取り
 組んでいるか。
■人事配置等の体制面、販売計画等の営業面の強化に取り組んでいるか。

 
ここも形式的な作文は簡単かもしれませんがその根拠を客観的に示すことが難しそうです。
意外なところで,ISO9000/14000に取組まれている企業は【様式4】が作りやすいかもしれません

口頭審査・・・公募要領より要所抜粋

口頭審査は、補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者を対象にオンラインにて実施いたします。
口頭審査期間は以下のとおりです。下記日程のうち、事務局が指定のうえ、申請者にご連絡をいたします。
日時の変更やご希望は承りかねますのでご了承ください。
 
【口頭審査期間:2024年4月24日(水)~2024年5月15日(水)

◼ 審査内容
・ 本事業に申請された事業計画について、事業の適格性、革新性、優位性、実現可能性等の観点について
 審査いたします。
・ その他、本事業の申請に係る意思決定の背景や事業実施に際しての事前のマーケティング調査等、計画
 書に記載のない内容についても伺う場合があります。
◼ 審査方法
・ オンライン(Zoom等)にて実施いたします。会議用URLは事務局にて発行します。
・所要時間は1事業者15分程度の予定です。
◼ 留意事項
審査対応者が申請事業者自身でないことが判明した場合は不採択もしくは交付決定等の取消、補助金返
 還となる場合があります。

 
それでは、気付き事項下記致します。

①口頭審査対象者は補助申請額が一定規模以上の方・・・書面審査を通過された方ではない

②オンラインで実施・・・補助申請額が一定規模以上の方であればオンライン会議ができない方はいないであろう

③審査期間は2024年4月24日(水)~2024年5月15日(水)

④所要時間は1事業者15分程度・・・かなり短い。審査員は書面審査員?主に自社主導で行っているかの確認?

④審査対応者が申請事業者自身でないことが判明した場合・・・労働者名簿と身分証明書でチェックは可能なので
                           これを掻い潜るとなると相当悪質。

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