より高度な事業計画書を作るには?

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たぶんこれは、事業計画書の内容が薄い分記事を嵩増ししていると審査員に思われてしまうから、
こんな理由からではないか、と思います。

内容が薄いかどうかは、公募要領32~33ページ(第7回公募版)に記載の「事業計画書作成における注意事項」
で示されている事項を抜けめなく記述しているかどうかだと思います。
抜け目なく記述されていれば、内容が薄い、嵩が足りない、といった事態に陥らないはずです。

さて、本題ですが、「重要なことは反復して下さい」というのが私からの提言です。
なぜなら、審査員は忙しいので何度も読み返す、といったことはしたがらないししません。
重要なことは何度も出てきてくれた方がインプットされやすいので審査員にとってはありがたいことなんです。

ですから、重要なことについて「同じことを何度も繰り返すのはやぶ蛇となりません」
むしろ良いことです。

これは、公募要領34ページ(第7回公募版)に記載の
”事業計画書は最大15ページ(補助金額1,500万円以下の場合は10ページ以内)で作成してください。”
このことを言っていますね!
ただ、15 ページ(補助金額 1,500 万円以下の場合は 10 ページ)を超える事業計画を提出いただいた
場合であっても、審査対象として取扱います、と書かれていますので絶対条件ではありません。

そもそも、なぜ、(補助金額1,500万円以下の場合は10ページ以内)という特別ルールがあるのか疑問です。
だって、公募要領32~33ページ(第7回公募版)「事業計画書作成における注意事項」に記載されている
記載要求項目は皆一緒です。

本題ですが、審査員の視点では15枚を超えるから”評点を落とす”ということはなさそうです。
一番嫌うのは、やたらビジョンばっかり長ったらしく書いて、それを成し遂げる方法論が薄っぺら、
それで15ページを超える、こういったもののようです。

逆に、方法論や事業計画がうまくいくことを証明するような記事が充実しているものであれば
15枚を超えても違和感はなく、むしろ高評価に繋がると思います。

(補助金額1,500万円以下の場合は10ページ以内)、これは、これを守っることによって、
方法論や事業計画がうまくいくことを証明するような記事の充実度が損なわれたら
元も子もありません。
あまり、制約に捉われないほうが良いと思います。

具体的かどうか、これは審査員の主観に委ねられるところもあります。
したがって、具体的かどうかの線引きは難しいので私の独断的視点からお伝えさせていただきます。

審査員から煙たがれる事業計画書とはどんなものか?ここから紐づけてみたいと思います。

真っ先に煙たがれる事業計画書、それは、
公募要領32~33ページ(第7回公募版)に記載の記述内容に従って書かれていないこと

次に、煙たがれることは、
仮に、公募要領32~33ページ(第7回公募版)に記載の記述内容に従って見出しが打たれていても、
審査項目に準拠した記事になっていない。
つまり、審査のしようがない記事であるということ。
ここらあたりで具体的でないと判断されるケースがありそうです。
つまり、審査項目に準拠しみなさんの会社ならではの記事が書ければ「具体的」と思われるはずです。
この「みなさんの会社ならではの記事」これを書く際に他社などと『比較』することで一層具体性が増します

そして、事業再構築補助金の場合、具体的な記事が書けるかどうかは、新規事業の成功要因について、
如何に深く研鑽しているか、ここに掛かってきます。

特に、課題の解決方法あたりの記事で顕在化されますのでご注意ください。

はい、「強み」「弱み」「機会」「脅威」いわゆるSWOT分析をするための要素を
どのように事業計画書で演出するか、ということですね!
これは、審査員の大半を占める「中小企業診断士」にとって大好きなフレームワークです。
それだけにうまく書ければ審査員を味方に付けられやすいアイテムです。

本来、SWOT分析とは現状を真っ白な状態で優劣の要素を炙り出し
今後の事業の方向性を確立させるために行うものですが
事業再構築補助金に申請されるみなさんはすでに事業の方向性(新規事業の展開策)
を見出していますので一寸勝手が違います。

まず、順不同となりますが「脅威」
これは、今の事業そのものを、あるいは、今の事業を同様のオペレーションで継続しても将来が無い。
この客観的論拠を示しましょう! 

次は「機会」です
これは、新規事業の伸長や既存事業の技術躍進などが期待できることを具体的に示しましょう。
既存事業の技術躍進については業界のロードマップから引用すると証明しやすいでしょう。
新規事業の伸長については簡単ではありません。人口減少による経済パイの縮小、コロナ物価高騰の影響などから
明るい未来が探しづらい状況だからです。
仮にあってもテイクアウト(中食事業)など「参入障壁」の低い競争が激しすぎる業種業態であることでしょう!
ココは、素直に、なぜ、新規事業に踏み切ろうとしているのか自問自答してみましょう。

続いては「強み」です。
これは、「○○と比べて優れていることが強みである」と書ければ最高です。
あるいは、比べるものが無くても強みの源泉が希少であればこれもまた最高です。
それから、現事業だけでなく新規事業の展開が円滑に進む有形資源や知的資産を強みとして書くことが肝要です

最後に「弱み」です。
これは、新規事業・事業再構築を行うにおいて持ち備えていない有形資源や知的資産を書くのがベターな気がします。
「弱み」というよりかは、将来に向けての「課題」であって良いと思います。

これらは、事業計画書のいろいろなところと関連性を持ってきますので論理破綻しないよう
全体感として纏めなければなりません

公募要領33ページ(第7回公募版)に
「補助事業を行うことによって、どのように他者、既存事業と差別化し競争力強化が実現するかについて、
その方法や仕組み、実施体制など、具体的に記載してください。」
と書かれています。このことですね。

まず申し上げたいのは、「表現法」といった記述のテクニックで解決できるものではありません。
戦術的に解決していくものです。

そもそも、みなさんは新規事業に関しては大方新参者です。
したがって、いきなり「他者と差別化し競争力強化を実現させるか」と言われても苦しいですね。
でも、ここを考えないと新分野で生き残っていけないのも事実です。

では、どうすれば宜しいでしょうか? 正直言って万人に通ずる特効薬はございません。

ただし、事業再構築補助金の申請以前のこととして、
””新たに挑む業種業態ではどのようなこと・どのように事業を展開されている方が「勝ち組」にいるのか、
あるいは「負け組」にいるのか””
ここを調査し「勝ち組」に習った事業再構築の展開方法を記述することで審査員には十分伝わると思います。
ここは、一考を要すると考えていますし私はセミナーでも言及しています。

この調査方法に定形化されたものがあるわけではありません。みなさんが切り崩していくしかありません。

ここは、意外と全体感として湾曲させないためにも初めにデッサンしておいた方がよいかも知れませんね。

わたしは、以下の章立てに沿った記事配分を推奨しています。

事業再構築補助金事業計画書コンテンツ

薄い黄色が15枚以内に仕上げるときのページ配分で、薄いピンク色が10枚以内に仕上げるときのページ配分です。
特に「1.5」についてはしっかりと記述したいものです。

これは、公募要領38ページ(第7回公募)に記載の
「ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に伴い、今後より生産性の向上が見
込まれる分野に大胆に事業再構築を図ることを通じて、日本経済の構造転換を促すことに
資するか。」ここですね!

ここで言われているのは、技術的な方法論ではなく方針的なものが国の政策に合致するか
どうかだと思われます。
したがって、みなさんの事業がこれに馴染まなければ無理してこれに併せた記事作りをする
必要はないと思います。

まずは、コロナ禍、物価高騰禍を経験し、日本経済の構造転換が必要なものとは何でしょうか?
きっとこれは審査をされるかたも一定の「ものさし」は持たれていないと思います。

ここからは、私が考える構造転換の1つを紹介させていただきます。

コロナ禍において、部品が中国から入ってこなくなり生産に支障をきたしている企業はたくさんあります。
また、ウクライナ戦争を契機にブロック経済が進行する可能性は大いにあります
さらに、日本の賃金が相対的に高くなくなってきています。

つまり、製造業などの空洞化からの回帰は「日本経済の構造転換」に大きく貢献するものと考えます。

そのために生産性向上を図る施策として、内製化や企業連携といったサプライチェーンマネージメント
の革新も1つあるかなと思います。

是非、みなさんも「日本経済の構造転換」に何が貢献できるか考えてみてください。

ハイ、これは、第7回公募から審査項目に追加された、
「本補助金を活用して新たに取り組む事業の内容が、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の
経済社会の変化に対応した、感染症等の危機に強い事業になっているか。」
これを指していますね!

でも、敢えて外食産業に進むとか、旅館業に進むとか、こういった申請者が結構多いんですよ
そこで、これらの業種・業態に進むにしても
「ビハインドを乗り越える意思とその方策をもって申請に臨んでください」
このようなメッセージだと思います。

当然、「ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した事業」であることを
しっかりと客観的論拠をもって臨む必要があると思います。

逆に、わたしが思うところは別にあります。それは、本審査項目に呼応させるために
・飲食業であっても中食産業へ
・宿泊業であってもグランピング事業へ
このような事業テーマで申請される方がかなりおられます。

このような方に気を付けていただきたいのは、
例に挙げた事業は、概して、参入障壁が低いので時が経つにつれ競争が激化します。
したがって、これに打ち勝てる希少価値を示す必要があります。

これも「ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した事業」
という中で求められているものだと思います。

まさに審査員が一番目を光らせるところです。
ココ押さえてください。

まず言えることは、あまり「審査員受け」には関係しないと思います。

要は、審査項目に沿った内容が事業計画書に書かれているかどうかがポイントです。
ただ、ここはわかったうえで、「事業計画書はわかりやすく書きましょう」
このセオリーの下のご質問と受け止め、以下の通り私見を申し上げます。

縦9:横16のパワポ様式でビジュアル的に事業計画書を作られている方は
それなりにおられます。

そして、このようなパワポ様式で作られている方には、以下に示す共通点があるようです。

①「読んでもらう」より「見てもらう(ビジュアル的)」を優先するあまり
字数が足りなくなり各論がボケるリスクあり
②「見てもらう(ビジュアル的)」を視点に作られているので「ビジョン」「キーワード」
が目立ってしまい、具体的な方法論が希薄に映ってしまう。

これらのリスクがあることは押さえておいたほうが宜しいかと存じます。
なぜなら、審査員は、記事からその先のことを想像することはありえないからです。

他方で、人間の行動特性として、縦9:横16のパワポ様式従うと
横に読みながら縦に読んでいく。これが、「ワード形式のA4縦長」と比べ
ストレスが増すように私には感じられます。

ということは、要点を審査員に読み飛ばされてしまうリスクが
縦9:横16のパワポ様式のほうが高くなってしまします。

以上、「縦9:横16のパワポ様式」を真っ向から否定は致しません。
ただし、ここに記述したことは押さえたうえで事業計画書作りに
あたっていただければと存じます。