革新的事業展開設備投資支援事業(助成金)申請の勘所

読者のみなさん。補助金サポーターの中小企業資金繰り改善センター
代表の坂本庸芳です。

はじめに

私が、なぜ、このような設備投資に係る補助金・助成金申請のサポートをしているのか。

それは、
●ものづくりはもはや日本の産業ではない!
●コスト競争では海外勢には勝てない!

 

この風潮に “”待った“” を掛けたい一人だからです。

このためには、変革を志す、中小製造業や製造品の流通を担う中小運輸業・卸売業の
活性化を促すことが必要です。

 

革新的事業展開設備投資支援事業って何者?

何の意図があって東京都が高額の助成金を交付するのか

まず、第一に、東京都の発展のために地域経済を引っ張って行ってくれそうな中小企業に対して、設備投資の資金の一部を負担することで地場企業の経済活力を促そうとしています。

 

わかり易く言えば、“”設備資金を助成するから、これで儲けて、雇用と納税で返して頂戴ね“”といったところです。

ご存知の通り、東京都のGDPは2016年度で94兆円、世界で16位です。

当然、東京都、といった狭い見識でなく、広範な地域経済に貢献しようとしています。

ですから、東京都に本店、あるいは、支店を構えている会社であれば、
機械装置の設置場所が、関東6県及び山梨県でもOKとなっています。

 

どんな事業内容であれば対象になるのか

本事業は、現状に満足することなく果敢に挑戦する中小企業等が、更なる発展に向けた競争力の強化成長産業分野への参入を目指す際に必要となる最新機械設備を新たに購入するための経費一部を助成することにより、都内中小企業の自ら稼ぐ力を強化し、新たな事業展開の実現へと導くとともに、都内産業が 2020年以降においても活力ある持続的発展を維持することを目的としています 。

まずは、公募要領の『事業目的』を見てみましょう

どうやら、『競争力強化』『成長産業分野』『現状に満足することなく果敢に挑戦』ここらあたりがキーワードのようです。

したがって、

①単に老朽化更新のために設備の入れ替えをしたい、
といった方にははっきり言って無理です。
②顧客(元請け)から、革新的な製品展開の話があり、
これの生産のために最新設備を導入する、
当社としても売上アップ! ➢ これも、
これだけでははっきり言って難しいです。

なぜなら、競合他社も同様の設備を導入したら、貴社の優位性にはならないからです。

自社製品・加工品の高付加価値化やコスト削減、品質・性能向上など、
競争力強化を実現させる事業テーマに取り組み、
その手段として設備投資が必須であることが要件です。

言っていることはわかるけれど、難しそうだなア~
って感じではないでしょうか

でも、ご安心ください。以降を読んでいるうちに、スッキリしますから・・・・

▰助成対象事業

募集要項には、以下のように記されています。

 

助成対象事業は、またはのいずれかに合致する必要があります。

 競争力強化更なる発展に向けて競争力強化を目指した事業展開に必要となる最新機械設備を新たに購入する事業

●製品サービスの高付加価値化
●生産性の向上
●新製品・新技術の事業化
●新事業展開
●海外展開
●高効率及び高付加価値化
●IoT活用

の7つの類型が競争力強化の視点として紹介されています(これ以外でもOKですが)

言えることは、複数該当しないと競争力強化を訴えることが難しいかもしれません。

たとえば、
☑『新製品・新技術の事業化』や『新技術展開』で
新たなターゲットに拡販し売上拡大を狙う。
☑そのために、最新設備を導入し、生産能力の向上を図るとともに
品質向上・納期短縮・コスト削減など『生産性の向上』を図る。

このようなストーリーが望ましいです。

 成長産業分野成長産業分野の「支援テーマ」に合致した事業を展開するために必要となる最新機械設備を新たに購入する事業

●医療・健康・福祉
●環境・エネルギー
●危機管理
●航空機・宇宙
●ロボット
●自動車

のいずれれかの事業展開に該当することが必要です。

*詳細は、募集要項6~8ページご参照ください。

留意点は、上記の支援テーマに合致しているだけの事業計画ですと不十分です。
やはり、上述の競争力強化の要素も書き込む必要があります

革新的事業展開設備投資支援事業はだれが貰えるの?

ちょっとわかりづらい申請資格者

申請にあたっては、
以下の(1)及び(2)の要件を満たす必要があります。

 

 

(1)次のアまたはイのいずれかに該当すること

ア中小企業者※1(会社及び個人事業者)

イ中小企業団体等※2

※1中小企業者とは、中小企業基本法第2条第1項に規定されている以下に該当するもののうち、大企業※3が実質的に経営に参画※4していないものをいう。

業種 資本金及び常用従業員数
製造業・建設業・運輸業
・その他の業種※5
3億円以下又は300人以下
卸売業 1億円以下又は100人以下
サービス業※5 5,000万円以下又は100人以下
小売業 5,000万円以下又は50人以下

※2 募集要項3ページご参照ください。
※3 募集要項3ページご参照ください。
※4大企業が実質的に経営に参画とは、次に掲げる事項に該当する場合をいう。

●大企業が単独で発行済株式総数
または出資総額の2分の1以上を所有または出資している場合
●大企業が複数で発行済株式総数
または出資総額の3分の2以上を所有または出資している場合
●役員総数の2分の1以上を大企業の役員又は社員が兼務している場合
●大企業が実質的に経営を支配・参画していると考えられる場合
つまり
・大企業単独での出資割合:1/2以上
・複数大企業での出資割合:2/3以上
・大企業の者の役員配置割合:1/2以上
だと実質大企業とみなされるから申請はできません、とのことです。

※5 小規模企業者

業種 常用従業員数
製造業・その他 20人以下
商業※6・サービス業 5人以下

※6「商業」とは、卸売業・小売業を指します。

ここまではさほどややこしくないと思います。

(2)次のアからカまでの全てに該当していること

ア都内で継続的に事業を行っていること

(a)平成29年10月1日現在で、東京都内に登記簿上の本店または支店があること。ただし、
都外に設置の場合は、都内に本店があること。
(個人においては基準日現在で、東京都内に開業届出がある)。

(b)東京都内事業所で継続的に2年以上事業を行っていること

(c)本助成事業の成果を、都内で引き続き活用し続ける予定があること。

イ~カについては、募集要項4~5ページをご参照ください。

ちょっとややこしくなってきました。都外に設置の場合は、都内に本店があること。
と書かれています。
ここまでを読むと、都内に本店があれば、すべての道府県の工場などに設備を設置してもOKと解釈されがちです。でも、機械設備設置場所の定義がありますので、ここまで読まないと、みなさんに申請資格があるかどうかわかりません。

それでは、機械設備などの設置場所を見てみましょう

(1)自社の敷地・建物

平成29年10月1現在で自社所有物件または賃貸借契約が結ばれている物件であること

(2)設置場所

ア東京都内に設置の場合

(a)平成29年10月1日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があること

(b)原則、平成29年10月1日現在で環境条例に定められた工場設置認可・認定を受けていること

工場設置認可については、『原則』と書かれています。
申請時点で認定を受けていなくても、本助成事業完了までに認定を受ければOKですし、
環境条例に則りそもそも認定を必要としない工場などもあります。

認定を受けていない方は、まず区・市役所などに確認してみてください

イ東京都以外に設置の場合

(a)平成29年10月1日現在で東京都内に登記簿上の本店があること

(b)申請企業の業種が、製造業、運輸業・郵便業、卸売業(50-55)(注:P.45)のいずれかであること

はい、東京都の工場などに設備を設置する場合は全業種が対象となりますが、
それ以外は、製造業、運輸業・郵便業、卸売業に限定されるということですか。

(c)設置場所が神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県に所在する工場等で、基準日現在で稼働していること

はい、設置場所が限定されました。東京都以外では、関東6県と山梨県のみが対象になります。

(d)原則、設置場所が基準日現在で県または政令指定都市が定める環境保全等に関する条例による特定施設の各種届出がなされ、認可・認定を受けていること

これらを要約するとこのようになります。

①東京都内に設備を設置する方

・中小企業者、中小企業団体等であり↓
・自社の敷地・建物が、平成29年10月1現在で自社所有物件または賃貸借契約が結ばれている物件であり、↓
・平成29年10月1日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があり↓

・東京都都内事業所で継続的に2年以上事業を行っており、本助成事業の成果を、都内で引き続き活用し続ける予定がある
・原則、平成29年10月1日現在で環境条例に定められた工場設置認可・認定を受けている

方、となります(業種は問いません)
(あくまで申請資格者の定義に限定した記述となっておりますので、詳細は、募集要領をご参照ください)

②神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県に設備を設置する方

・中小企業者、中小企業団体等であり↓
・自社の敷地・建物が、平成29年10月1現在で自社所有物件または賃貸借契約が結ばれている物件であり、↓
・平成29年10月1日現在で東京都内に登記簿上の本店があり↓
・東京都都内事業所で継続的に2年以上事業を行っており、本助成事業の成果を、
都内で引き続き活用し続ける予定がある
・原則、平成29年10月1日現在で県または政令指定都市が定める環境保全等に関する条例による特定施設の各種届出がなされ、認可・認定を受けている

製造業、運輸業・郵便業、卸売業のいずれかを営んでいる方、となります。

(あくまで申請資格者の定義に限定した記述となっておりますので、詳細は、募集要項をご参照ください)

残念ながらもらえない方とは

①法人事業税及び法人都民税等を滞納している方
※都税事務所等との協議のもと、分納している期間中も申請できません。
②東京都及び公社に対する賃料・使用料等の債務の支払いが滞っている方
➂「東京都暴力団排除条例」に規定する暴力団関係者又は遊興娯楽業のうち風俗関連業、
ギャンブル業、賭博等、公社が公的資金の助成先として
社会通念上適切ではないと判断されてしまう方
④労働保険制度を遵守されていない方

(詳しくは、募集要項 4~5ページをご参照下さい)

ほぼほぼ、うなずけるのではないでしょうか

革新的事業展開設備投資支援事業っていくらもらえる?そもそも革新的とは?

事業区分 申請者
区分
助成率 助成限度額 下限額
Ⅰ競争力強化 中小企業者 1/2以内 1億円 100万円
小規模企業者 2/3以内 3千万円
Ⅱ成長産業分野 2/3以内 1億円

見てお解かりのとおり、他の補助金・助成金と比べてもかなり高額です。

それだけに、革新的なテーマにチャレンジし、自社が成長するとともに、他の東京都の企業の模範となり、地域経済をけん引していく事業テーマであるかどうかが問われます。

 

 

そもそも、タイトルの冒頭にある『革新的』の定義をどうとらえるか?

一般的に、補助金や助成金で使われる革新的とは

自社にとって革新的であること

②そしてそれが相当程度普及していないこと

と言われています。

①は革新といっても世の中の一番千寿でなければいけない、なんてことはない、と言うことです。

②の相当程度普及していないとは、まさしく、みなさんの会社の希少価値が問われるところでもあります。

これが競争力の根源となって、自社にとって革新的なビジネスプランの骨子が描ければ良いですね

もらえる機械装置費にも明快な定義がある

それでは、募集要項を見てみましょう

(1)助成事業を遂行するために必要となる最新機械設備の新たな購入、搬入・据付に要する経費

ア全ての機械装置

イ以下の器具備品
・冷凍・冷蔵機能付の陳列棚及び陳列ケース
・度量衡器
・試験又は測定機器
・理容又は美容機器

ここは、ご理解いただけるとおもいます。
でも、理容又は美容器具が特別に対象となっている理由が私にはよくわかりませんが・・・

(留意事項)

●1基100万円(税抜)以上のものに限ります。
原則として、法人税法の減価償却単位(注)ごとに1基とします。
(注)通常1単位として取引されるその単位、
例えば、機械装置については1台又は1基ごとに、器具備品については1個、1組又は1そろいごとに判定

●申請した設置場所において、自社の従業員が生産等のために直接使用するものに限り、対象とします。

☞逆を返せば、協力会社(外注先)で協力会社の従業員が使うような設備は対象にならない、といったことでしょう。

●確定申告書において有形固定資産として計上し、適正に減価償却を行ってください。

●ソフトウェアは、助成対象となる機械設備に専用かつ必要不可欠にして一体運用がなされ、取得原価に算入し、有形固定資産するものに限り、対象とします。
例:組み込みソフトウェア、専用制御ソフトウェア等

☞つまり機械設備の基本動作に係るソフトウェアが対象になると解釈できそうです。
要は、見積書を見ても「機械本体」に織り込まれているようなものでしょう。
また、事業テーマ遂行のために特別に用意されたソフトウェアは「無形固定資産」に計上するものであり、機械設備ではないから対象にならないと解釈できそうです。

●搬入・据付等に要する経費は、機械設備本体購入先が行い、機械設備の設置と一体で捉えられる軽微なものに限り、対象とします。

☞基本的には、機械設備本体購入先が行う、搬入費・据付調整費、あたりでしょうか
機械装置と連動する、ダクト工事、電気・ガス・水道工事、床補強工事などは「対象外」といったところでしょうか

(2)適合要件

●当該事業のために直接使用し、かつ必要最小限の経費
・機械設備の1機種につき2社の見積書を徴求し、それぞれの安価の見積書を採用してください。なお、2社の見積書を入手できない場合は、見積限定理由書を提出してください。

☞概して、2社の見積書を入手できない場合とは、カスタムオーダー(唯一無二の装置)の装置あたりでしょう

●助成対象期間内(交付決定日の翌月1日から1年)に契約から支払いまで完了する経費
※第2回募集の助成対象期間は、平成30年4月1日~最長平成31年3月31日です。
※分割払いの場合は、すべての支払いが助成対象期間内に完了するもの

☞要は、採択される以前に契約し装置を発注したら、それでアウトです。あくまで、公費決定日以降に“”用意ドン“”でスタートしなければなりません。

交付決定とは何でしょうか?

平たく言えば、申請から採択の通知が来るまで約半年かかります。

その間には、申請書に内容に変化が生じることもあります。

ですから、採択事業者は再度この時点で、もう一度、変化点を網羅した事業計画書を提出します。
これが、『交付申請』であり、承認されることを『交付決定』と言います。

現実的には、ほとんど微修正で提出するか、申請書をそのまま交付申請書として提出する会社が多いようです。

でも、事務局からは、結構、問い合わせや修正依頼がきます。

審査について

それでは審査要領を見てみましょう。募集要項の12~13ページです

 

 

 

(1) 審査方法

提出書類に基づき、一次審査(資格審査、経理審査、事業計画審査)を行います。一次審査を通過した申請者に対して、二次審査(面接審査、価格審査)を行い、総合審査会にて助成事業者を決定(交付決定)します。対象者には、日程等を別途お知らせします。

(2) 審査の視点

ア 資格審査(1次審査)
本助成事業の資格要件に合致しているかを審査します。

イ 経理審査(1次審査)
財務内容の【○ア安全性、○イ収益性、○ウ成長性】について審査します。

ウ 事業計画審査(1次審査)
事業計画の【○ア事業目的との適合性、○イ事業計画の優秀性・実現性・継続性、○ウ設備投資の妥当性・先端性、○エ都内経済への波及効果、○オ投資規模の妥当性・採算性】について審査します。

エ 価格審査(2次審査)
機械設備が、一般的な市場価格に対して著しく高額でないかを審査します。

【注意事項】

資格審査は、審査員でなく事務局が行います。

幸いにも、本助成金の場合、国のものづくり補助金などと違い、必要書類が郵送でなく持込みです。
ですから、提出書類が足りているかどうかは受付時にチェックして下さるので多少安心です。

ただし、☑などの記載漏れや記載誤り(たとえば、履歴事項全部証明書に記載されている事項と申請書の不整合など)があると審査員に回らずに事務局のチェックの段階で『不採択』の箱に入れられてしまいます。

最終段階で充分にチェックしましょう。

【平成29年春の第1回公募との変化点】

翌チェックしないと気付かずに通り過ぎてしまうようなところですが、
春の第1回公募では、エの価格審査は1次審査で行われていました。

ところが、今回(平成29年秋の第2回公募)から2次審査で行われることになりました。

今までは、2次審査=面接審査でしたので、面接審査の中で価格についてのQ&Aがあるのか、
あるいは、より時間を掛けてしっかりと価格の妥当性をチェックするために、2次審査に回したのか、
情報を整理し報告させていただきたいと存じます。

【ウ 事業計画審査について】
重複しますが、

事業計画の【○ア事業目的との適合性、○イ事業計画の優秀性・実現性・継続性、○ウ設備投資の妥当性・先端性、○エ都内経済への波及効果、○オ投資規模の妥当性・採算性】について審査します、と書かれていますね。

特に、イの事業計画の優秀性・実現性・継続性について、
何か審査を有利に進めるテクニックがあるのか、気になりますよね。

正直言って有利に進めるテクニックはみなさんの事業計画と会社の概要を知らないと何とも答えようがありません。

ただし、わかりやすく伝えるテクニックならあります。

それは、何かと比較することです。特に優秀性についてはPRしやすいですね。

類似する「ものづくり補助金」との違いとは?

整理すると、ざっとこんな感じです。

①ものづくり補助金は補助上限額:3千万円であるが本助成金は1億円
②ものづくり補助金は全国が対象。原則、東京都に本店あるいは支店がある会社が対象
③ものづくり補助金には面接審査がないが本助成金にはある
④ものづくり補助金は申請時に相見積書が必要ではないが本助成金では必要
➄ものづくり補助金には、昇給、海外展開、経営力向上計画認定などの加点制度があるが本助成金にはない

申請書の所定記載項目と記述の勘所
(ここですよ!)

『1~13 申請会社の基礎情報』 *「1~13」は申請書の項番。以下同様

難しい内容ではございませんが必ず募集要項に従い記載することです。
これを読まずに申請書を書いてしまう人がいますが、まず合格はしません。
審査員に書類が回る前に事務局のチェックで落ちてしまう確率が高いですので留意してください。

うちは、専門家にお願いするから大丈夫、とおっしゃる人がいます。
正直言って、募集要項をあまり詳しく理解せず支援をなさっている士業の方を何人となく見ています。専門家だからと言って安心するのは危険です。
読者のみなさんがしっかりと募集要項を理解するようにしてください

『14 事業計画の具体的説明』(以下「事業計画」と称す)の要求事項

「事業計画」について”””このようなことを書きなさい”””、と募集要項に出ていますので、これに沿って記述することになります。
この際に必ず「申請書記載例」を参照してください。
骨子は以下の通りです。

 

(1)事業計画の概要

市場動向を踏まえ、事業計画立案の背景と動機、事業計画を実施する上での課題と
その解決方法、について簡潔にまとめる

●現状の事業内容を会社の沿革を踏まえ
●顧客の動向、生産、店舗運営面での問題点・課題から本事業計画策定に至る背景
●以下の「(3)事業計画の実施内容説明」の課題と解決策のエッセンス
●売上高、コスト低減率、営業利益など最終目標
を記載。  こんなところで良いでしょう。

記述内容についてポイントが2つあります。

その1
以降の (3)事業計画の実施内容説明 (4) 機械設備の妥当性の記事との整合性を持たせましょう
審査員は、ここの記事を読んで全体感を掴んでから以降の個別記事を読んで行きます。
ここに書いてある内容と以降の内容が食い違っていると””この申請書、よくわからない””
と審査員に悪い印象を与えてしまいます。

その2
具体的に書きましょう。・・・これはどの章も同様です。
抽象的に書いたら審査員が審査できない=不合格 となってしまいます。

具体的に書くテクニックとは、

●文章の初めの目的は伝わりやすく、
●次の方法論はまあ専門的な表現を使い、少しわかりづらくても高度な取組みのように示す
●締めの効果は伝わりやすく表現する、

のが良いかな、とわたしは思っています

(2)本助成事業の目的との適合性

ここがみなさん結構悩むようです。
たとえば、申請テーマが「競争力強化」に資するものであれば、本事業計画の課題解決による成果が募集要項に記載の「類型」に合致することを示せばOKです。

それだけに、前もって課題解決策が「類型」に合致するようにシナリオの骨子を仕組んでおく必要があります。

文面は、
『本事業計画は○○の新製品開発を行い、需要旺盛な中国市場に参入し売上拡大を図るものである。
そのために、◇◇の最新設備を導入し高効率生産ラインを敷設することで当該需要の生産能力を確保する。
したがって、「生産性の向上」「新製品・新技術の事業化」「海外展開」により競争力強化を図るものであり
本助成事業の目的と適合する』

こんな具合でしょう。

(3)事業計画の実施内容説明

(ア)売上面における現状分析・課題・解決策

ここでは、新製品・新サービスの開発や海外展開(輸出)による売上拡大が事業テーマであれば、
まさに、競争力強化で例示されている類型と合致しGOODです。
(注)成長産業分野で申請する場合でも競争力強化(差別化)に関する記述は必要です)

取扱製品・下請加工品・サービスの市場伸長や高度化/高機能化/高付加価値化による
売上拡大がテーマの場合は、
市場伸長の根拠とみなさんの会社が競合他社を押しのけてこのビジネスチャンスを
捉えられる『強み』をしっかりと記述することが肝要です。

(イ)生産・店舗運営面における現状分析・課題・解決策

基本的には、Q(品質・性能)C(コスト)D(納期)や生産能力拡大について記述することになります。
C(コスト)は金額効果がはっきりしているから良いのですが、
Q(品質・性能)と D(納期)については、これによるお客様満足度の向上による売上アップも狙いとして記述しておきましょう

(ア)の売上面と重複しても構いません。むしろ、補助金申請書の作成においては、
主要な記事はいろいろなところでオーバーラップさせてください。
審査員は決してみなさんの事業計画を熟知しているわけではありませんので、
オーバーラップさせたほうが頭に入りやすくなります。

そして、解決策は、経営資源の4要素を視点に書いてみてください

①ヒト
例えば、導入装置を使いこなせる人材育成・多能工化
②モノ
まさしく、本助成金の目的である設備投資の内容について書きましょう
具体的には、導入装置の特性・長所がみなさんの会社の生産・店舗運営面における
課題を解決してくれる内容について書いてみましょう
③カネ
カネについては、(エ)資金面における現状分析・課題・解決策 で記述することになりますのでここでは不要です
④ジョウホウ
ここでは、モノの流し方=生産プロセスの改善などについて記述しましょう。

①②④が結びついて、生産・店舗運営面においての競争力が強化される根拠が示せるのです。

(ウ)組織面における現状分析・課題・解決策

「申請書記載例」では 「社員数、人件費水準、社員の能力向上、組織運営等、
組織面に関する現状分析・課題とその解決策について記載して下さい」とあります。
基本的にこれで良いと思われます。

解決策は、自社の組織拡充だけではありません。アウトソースでもOKです。
これであれば、「(5)都内経済への波及効果」の記事ネタになります。

(エ)資金面における現状分析・課題・解決策

「現状分析・課題」については、過去2~3期の運転資金増減(ここでは営業キャッシュフロー)と設備投資資金(投資キャッシュフロー)がそれぞれいくらだったか、
これらによって借入金、現預金がいくら増減したか。

結果として、
現時点での借入金月商倍率((借入金ー現預金)÷月平均売上高)が何倍か。このあたりから、現状を分析し、課題を抽出しましょう

「解決策」については、過去からの課題と本事業計画での設備投資額を以降のキャッシュフローから回収するしかありません。

まずは、売上高/利益計画を策定し、併せて、そこからキャッシュフロー計算書を作成し
「解決策」の根拠としましょう。

そして、本事業計画での設備投資資金を自己資金で賄うか、
銀行借入するか、そのバランスを整えましょう

専門的なことを書きました。 不明な点お問合せはこちら

(オ)本事業計画の製品・商品・サービスの競争優位性

正直言って、ここは悩むところでしょう。まず、履き違えてはいけないところが、
全社的な競争優位性を問われているわけではありません。
あくまで、本事業計画の製品・商品・サービスの競争優位性です。

ほとんどの中小企業様は絶対的な競争優位性を持っているわけではありません。
ある部分は他社が優位で、ある部分は当社が優位、といったところでしょう。

であれば、横軸に当社と競合他社、縦軸に比較する項目を連ねた星取表を作成し、
貴社の優位ポジションを示しましょう。

そして、本事業計画を完遂させることでどのように競争優位性が増幅されるかを記載しましょう
とにかく、製品機能・顧客・ニーズなど限られた範囲で尖がりポジショニングを示し、
本事業計画で増幅された競争優位性を訴求しましよう!

すみません。ここは、みなさんの会社のことを知らないのでどうしても
抽象的な表現になってしまいます。

個別に調整されたい方は こちら からお問合せください。

(4) 機械設備の妥当性

(ア)機械設備の規模・スペック(先端性)等の妥当性

「申請書記載例」では、「機械設備の規模やスペック等について、事業計画の売上高を達成するために必要となる製造品の数量や質などから、その妥当性を記載してください

特に、複数の機械設備 を購入する場合、その必要性を記載してください」と書かれています。

これに従えば宜しいかと思います。要は、今後の生産量に必要な設備台数と現有台数のギャップが、今回の設備投資台数で解消できることが定量的に説明できればOKです。

現行の製品と今後展開する製品でマシンタイムが増減するケースがありますので、
ここをきちんと押さえて記述しましょう。

(イ)同種の機械設備、実勢価格との比較等による機械設備の価格面での妥当性

「申請書記載例」では、「機械設備の見積価格について、市場価格や他の機械設備との比較により、価格の妥当性を記載してください」  と書かれています。

要は、最安値調達であることを示せば宜しいと思います。

(5)都内経済への波及効果

「事業計画の遂行が都内産業にもたらす効果(雇用面の効果、対象製品等が関連する産業界に及ぼす効果、都内の外注先等にもたらす効果、技術革新等)等について説明してください」  と書かれています。これに従い記述してください。

(6)今後の事業計画実施のために法令上必要な許認可・届出等の内容、スケジュール

募集要項の「申請書記載例」をご参照いただければよろしいかと思います。
以下に申請書の記載例を示します。

・この欄には、「今後取得する」にチェックした場合以外は、記入不要です。
・「助成事業遂行の為に法令上必要な事業許可証」及び「工場設置認可書または認定書」について「今後取得する」場合に記載してください。
※許認可取得の要否が不明な場合や、許認可証紛失の場合は、その許認可を管轄する窓口(市区町村等)に確認・相談してください。

【事業許可の記入例】

医療機器販売業許可・・・本事業で新たに取得する予定

平成〇〇年〇〇月〇〇日申請、平成〇〇年〇〇月取得見込

【工場設置認可の記入例】

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に関する認可

平成〇〇年〇〇月〇〇日申請、平成〇〇年〇〇月取得見込

『15 収支計画の具体的説明』

様式に従い数値を埋めて指定された表を完成させ、
その計算根拠を示して下さい。とのことですが、
表を完成させるのに精一杯で計算根拠を示していない方がほとんどです。

本表(上表)の様式は、売上高があって減価償却費、次にいきなり営業利益です。
せめて、下表のように費用を明快にし、結果として営業利益が○○千円、といった売上高・費用・営業利益の流れ(根拠)はきちんと示しましょう。

面接審査について知ろう

面接審査の感触とは?

あるコンサルタント会社は、面接審査の合格率は50%ぐらい、とアナウンスしていました。

正直なところ、何ともわかりませんが、第1回面接審査に出向いた企業様に面接会場の部屋数、待機企業数などから面接対象企業数を割り出し、採択者数から鑑みると、もう少し高いかな!! といった感じです

*採択者数は、本補助金の前身である「成長産業等設備投資特別支援事業」の採択者を使用。

実際に、審査に精通されていたかたに何となく聞いてみました。

基本的には、合格枠の関係から奮いに落とすために行っているのではない、と言っていました。

でも、“”審査員は紳士的“”とは思わないでください。私の知っている方で、
審査員の1人から「こんな事業計画うまくいくはずがない」と言われたそうです。

程度の問題はありますが、こういった、批判的・感情的な発言も結構あるようですよ。

ここでは、こんな審査員もいる、こんな発言もある、ということを知っておいてください。

実際に、こんなことを言われたら、これは、質問ではありませんから答える必要はありません。放っておきましょう。

どんな質問がくる?

これについては、今春から始まった助成金であり、正直いって情報不足です。

平成29年8月22日の面接審査にご対応されたかた、教えて下さい
こちらより ご投稿いただければ幸いです

本補助金の前身である「成長産業等設備投資特別支援事業」や東京都中小企業振興公社が仕切っている他の助成金を見てきた経験からすると

①事業課題の着眼・・・何を以って重要課題と認識したか、の細部を確認
②競合他社との差別化
➂市場動向、売上高・利益計画の数値の根拠

が多いようです。

意外にも事業課題の解決策についての質問ってそんなになかったようです。

①~➂に共通していることは、一般論として、申請書(事業計画書)だけからは判断できない&はっきり書かれていない事項だからです。

肯定的に考えれば、この質問に明快に答えられれば、審査員としても『合格印』を押す大義名分ができるのです。

逆に、審査員の突っ込みどころ!! ズバリ、申請書全体を通して矛盾を感じるところです。

あそこでこういっているのに、ここで言っていることとニュアンスが違う、

これは、誰しもが突っ込みたくなりますよね!

ですから、本助成金の申請書に携わっていない社員さんにも読んでもらって、事前に“”あら探し“”をしてみてください。

そして、対策を企ててください。

面接審査で落ちてしまう方とは?

次の①~④の方、危険ですよ!

①申請書の作成をコンサルタントに丸投げし作成してもらった方

②申請書自体をあまりよく理解していない社員に面接に行かせた方

➂審査員の質問に定量的・具体的に答えられなかった方

④質問の意図に合致しない回答をしてしまう方

①の「申請書の作成をコンサルタントに丸投げし作成してもらった方」は、
コンサルタントに代筆だけをお願いしたのであれば問題はないのでしょうが、
丸投げすることで事実とはかけ離れた事業計画になっているとしっくり答えられるはずがないですね。

あくまで解答は具体的に答えないと審査員に納得はしてもらえません。

②の「申請書自体をあまりよく理解していない社員に面接に行かせた方」は、
非常にもったいないですね。社長さんが面接に応じていれば合格していたかもしれませんね

これ、実は、前身の「成長産業等設備投資特別支援事業」の支援を私が行った時に直面したことなのです。

面接審査の前日に社長様に急用が入ってしまい、
急遽ベテラン社員がピンチヒッターで行くことになりました
でもこの社員は漠然としか内容をしりません。

お金を出す側の東京都は、社長様の日程まで考慮してくれません。

事務局の見解も、

●社長だけが判っている、社長だけで実施する事業計画なんて上手くいくはずがない
当然、社長以外にも当該事業計画を共有しているハズだ
●社長の都合といっても、本面接以上に重要なことがあるのか?

といった感じです。

➂の「審査員の質問に定量的・具体的に答えられなかった方」の
一番多いケースが、売上計画やコスト削減の効果についての解答のようです。

数字って、正しいかどうかまでは定かでなくても、リーズナブルかどうかは良くわかりますね。

売上計画を例に取ると、少なくとも「数量」×「単価」で説明できないといけませんね。

むしろ、数字の質問がきたらラッキーと思っていただきたいのです。

本来、一番答えやすい質問のはずですから

④の「質問の意図に合致しない回答をしてしまう方」については、
高額な補助金がもらえるかどうかの面接ですから、
緊張するのは無理のないことかもしれません。

できれば、複数人で面接に臨みこれを避けるようにしたいものです。

また、質問に対して、まず結論を言う。次になぜなら・・・
と根拠を示す言い回しが良いかも知れません

冒頭で答えた結論が質問の意図を外していたら、審査員のほうから、
質問の意図は・・・です、と言って下さるでしょう

このケースだったら、まだ“”勘違い“”で済むかもしれません、

事業計画書作りに役立つ経営雑学

VRIOの視点から申請書の中身を充実させよう

中小企業の社長さんの「社長さんの会社の強みは何ですか」、と質問しますと、

製造業ですと、「技術力」とか「納期」とか答えてくれます。

 

 

では、「それをお客様がどのように評価してくれていますか」、と質問しますと、
一寸、トーンダウンしてしまいます。

結局、評価してくれている結果として、適正価格で販売できているとはい難いからです。

本補助金の採択レベルの一つが、適正価格で商売ができるビジネスプランが構築できるか
どうか、だと私は考えています。

それでは、本題の『VRIO』について説明いたします。

Value(価値)・・経営資源が価値のあるものかどうか?それらは、
事業機会に活かせるか?
Rarity(希少性)・・経営資源が市場において希少性があるか?
保有している企業は少数か?
Imitability(模倣困難性)・・経営資源はマネされにくいかどうか?
会社の変遷、ブラックボックス化、特許などの効力
Organization(組織) ・・経営資源を最大限に活かせる組織や
仕組み作りができているか

そうです。競争優位性の源泉は「Value(価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」にあり、その頭文字をとったのがVRIOです。

まずは、みなさんの会社の『希少性』について探ってみてください。

事業の中身や製品・商品を細分化してみると、
●あっ、これはうちのほか数社しかできない。
●それは○○だからだ

この○○を駆使した新規事業、新製品・応用製品展開であり、
そのために設備投資を実施、ってことであれば、
本助成金の事業シナリオが作りやすいですね

タイトルの冒頭にでてくる「革新的」とは、

①自社にとって革新的であること
②そしてそれが相当程度普及していないこと

と冒頭で申し上げました。

まさにみなさんの会社の希少性を活用した事業展開でしたら、
②の相当程度普及していない、にまさしく当てはまりますね

まずは、希少性を駆使した事業計画であることをしっかりと書き込んで見てください

つぎに『模倣困難性』について、会社の変遷、ブラックボックス化など
考えられるところをあたってみましょう。

ブラックボックス化については、まさに、職人芸・匠の技、みたいなものです。

これは、まさに、競争優位性の源泉ですが、きっとみなさんの会社でも、どうやって
次の世代に伝承させていくか、喫緊の課題ではないでしょうか

その伝承策をしっかりと書き込みましょう

『組織力』も競争力に大きく影響しています。

私も、中小企業の経営診断をさせていただいておりますが、
この会社の方針だったら、もっとここの部署をしっかり固めたら良いのにな!とか

△△ができないからこの事業はできない、でなく△△を外注先に委託してでも
この事業を取り込んだらよいのになぁ! とか

思うことがしばしばあります。

申請書の項目「(ウ)組織面における現状分析・課題・解決策」のところで、
今後の事業展開においてどのように組織を活性化させるか、
しっかりと記述してください。

自社の強みを再認識するために参考となる「知的資産経営報告書」

革新的事業展開設備投資支援事業って設備投資に係る資金の一部を助成する制度なのに

どうして知的資産経営が関係するの?

単純にこう思いませんか

 

 

ちょっと考えてみてください。

たとえば、同じ業種業態で同規模のライバル会社がいたとします。

そしてみなさんの会社と同じ設備を使って事業の拡充を図ろうとしています。

この会社に勝つためには何が必要でしょうか?

儲かる事業戦略を企てることと設備投資以外の武器を持って差を付けることではないでしょうか?

この武器が生産プロセスのノウハウであったり人的資源の有効活用だったりします。

そうです。これらを称して知的資産経営と言いますか。

そして、知的資産経営の計画書として事業者様が作成したものが「知的資産経営報告書」です。

これは、インターネットで簡単に検索できますので、是非、申請書(事業計画書)作成の際に、言い回しなど参考にされたら如何でしょうか。

使えるものは何でも使いまわしましょう

せっかくの機会ですから、知的資産経営について学びましょう

知的資産経営とは何でしょうか?

経済産業省のHPではこんなふうに書かれています。

知的資産とは、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるものです。これは、特許やノウハウなどの「知的財産」だけではなく、組織や人材、ネットワークなどの企業の強みとなる資産を総称する幅広い考え方であることに注意が必要です。さらに、このような企業に固有の知的資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営を「知的資産経営」と呼びます。

上図の丸い緑色が知的資産を構成する要素(アクティビティー)です。

これらがいくら優れていても、個々の力だけでは限界があります。
これらを有効に組合せ、

●イノベーション能力、経験、学習能力、モチベーションなどの人的資産をブラッシュアップさせる

●組織の柔軟性、PDCA遂行能力、作業手順の仕組み、マニュアルなどの構造資産をブラッシュアップさせる

●企業イメージ、顧客満足度、銀行や顧客との交渉力、従業員満足度などの関係資産をブラッシュアップさせる

ことが知的資産経営です。
如何ですか。ふう~ん。 て感じではないでしょうか。わかるんだけれど、
だからどうなの!! と思われることでしょう。

私が考える知的資産経営の目的とは?

では、みなさんはみなさんの会社の「知的資産」である、人材、技術、組織力、
顧客とのネットワーク、ブランド力などの自己評価ができており、
「強み」と「弱み」が明快に整理できていますか。

正直言って、「わからない」あるいは「強みなんてない」と答えられる方、
私の目から見ると『正常』です。

だって“”人間は自分自身のことは7%しかわかっていない“という実証データがあるんです。

読者のみなさん、これを機会に上記の知的資産を棚卸してみませんか?

いまさら、こんなことをして何か良いことがあるの??
と思われている方に、私が平素より言っていることがあります。それは、

『競争が緩やかで値崩れがない』こんなビジネスしたくないですか? です。

“”こんなうまい話、落語じゃあるまいし“” です。でも、これに近づけたいですよね!

そのために””かじったらいいな””と思うのが『知的資産経営』です。

市場規模、市場予測データの探し方

これは、事業テーマの収益性を見るうえで、売上計画の根拠として、
市場規模、市場予測データを拠り所として活用します。

逆に言えば、このくらいの売上漸増計画にしたい、
といった目標から市場予測データを作ったりします。

ものづくり補助金と違い、革新的事業展開設備投資支援事業では、
当該情報が必須となるわけではございませんが、エビデンスとして、
申請書に書き込んだほうがGOODです。

この市場予測データは

①自社で調査したマーケティング情報

②業界誌やイWeb情報などの外部データ

の2種類があります。

①の自社で調査したマーケティング情報を持たれている中小企業は
かなり少ないと思います。

ほとんどの方は②の業界誌やイWeb情報などの外部データを
拠り所にするのではないでしょうか

ご参考まで外部データを収集するチャネルを紹介させていただきます。

a)業界団体が出展した定期刊行誌の例(送電線建設技術研究会)

これが入手できればピンポイントの情報が取れ易いですし信憑性があります。

b)経済産業省が出展したレポートの例

こんなデータが経済産業省のサイトから取れたりします。意外と狙い目です

c)調査会社が出展したレポートの例(総合技研㈱)

これがポピュラーな情報入手の例です。Web上から適当な情報が取れれば良いのですが、なかなかピンポイントには探しづらいです。
かといって、調査会社の技術情報誌を購入したら結構高くついてしまいます。
そこで、国立国会図書館に出向き調査会社が出版したレポートを探してみることをお勧めします

d)民間企業のリリースの例(キヤノン)

たとえば、下請け企業様でエンドユーザが大手メーカーなどである場合、
エンドユーザのホームページから情報を得ることも有効かも知れません。

その際には、投資家のみなさんへ〈IR情報〉➢〈決算説明会資料〉の手順で
アクセスするして見てください。うまくすれば、
狙い通りの情報がとれるかも知れません。

固変分解で収支計画の数値的根拠を示す

まずは、申請書の様式を見てみましょう

そうなんです。上記様式に数字を埋めて更に
収支計画に記載した売上高、営業利益等の各数値の計算根拠について記載して下さい
と書かれています。

先ずは、下表の様式で費目ごとに支出計画を整理し、売上高⊖総費用=営業利益と紐づけた方が通りが良さそうです。

その際に効率的に上表を埋めるために費用を変動費と固定費とに分けます。

そして、

①変動費は、売上高あるいは生産数比例で引伸ばします。
この例では、材料費と外注加工費・直接経費を変動費にしています。

②固定費は、各費目によって
a)売上増減率の3割を引伸ばす
b)完全な固定費扱い・・・各年度とも実績値の横這い
c)人件費は昇給率と人員増減から割り出す
d)減価償却費は、既存資産の償却費(定率法による自然減分を加味した)
に新規投資の償却額を加算して算出

とか、前提を決めて計算します。

ちょっと、難しかったでしょうか。こちらより 何なりとご相談下さい

ここまで、やっておけば充分です。

結構、細かなデータになりますので審査員も中身まで確認せずに納得するのではないでしょうか?

資金繰りの数値的根拠を示す簡易キャッシュフロー計算のしかた

これは、申請書の「(エ)資金面における現状分析・課題・解決策」の記事として使うことになろうかと思います。

簡易キャッシュフロー計算のしかたは、「経営について学ぼう
“”その7 「カネ」の管理””をご参照ください。