革新的事業展開設備投資支援事業(助成金)申請の勘所

「革新的事業展開設備投資支援事業」に採択される申請書を作りたいみなさんへ!

2019年4月4日に「革新的事業展開設備投資支援事業」第5回目の公募が始まりました。
申請書類の提出(持ち込み)期間は、2019年6月3日(月)~6月11日(火)です。

厄介な申請書を作成しなければならないので直ちに取り掛かることが大切です。

第5回目の募集要項に則り、申請の勘所を整理いたしましたので、応募されるみなさん!
是非、ご一読ください。

その前に、当事務所の5分程度の「簡易無料診断」をやってみませんか!
「簡易無料診断」を行うことで、有意義な気付きが得られますし、
以降の記事が格段に理解しやすくなります。

 
はじめに  
私が、なぜ、このような設備投資に係る補助金・助成金申請のサポートをしているのか。

それは、
●ものづくりはもはや日本の産業ではない!
●コスト競争では海外勢には勝てない!

この風潮に “”待った“” を掛けたい一人だからです。

このためには、変革を志す、中小製造業や製造品の流通を担う中小運輸業・卸売業の
活性化を促すことが必要です。

 
革新的事業展開設備投資支援事業って何者?

何の意図があって東京都が高額の助成金を交付するのか

まず、第一に、東京都の発展のために地域経済を引っ張って行ってくれそうな中小企業に対して、
設備投資の資金の一部を負担することで地場企業の経済活力を促そうとしています。

わかり易く言えば、“”設備資金を助成するから、これで儲けて、雇用と納税で返して頂戴ね“”
といったところです。

ご存知の通り、東京都のGDPは2016年度で105兆円、世界で16位です。

当然、東京都、といった狭い見識でなく、広範な地域経済に貢献しようとしています。

ですから、東京都に本店を構えている会社であれば、
機械装置の設置場所が、首都圏(関東6県及び山梨県)でもOKとなっています。

どんな事業内容であれば対象になるのか

本事業は、現状に満足することなく果敢に挑戦する中小企業等が、更なる発展に向けた競争力の強化成長産業分野への参入、IoT・ロボット活用、後継者によるイノベーションを目指す際に必要となる最新機械設備を新たに購入するための経費一部を助成します。これにより、都内中小企業の自ら稼ぐ力を強化し、新たな事業展開の実現へと導くとともに、都内産業が 2020年以降においても活力ある持続的発展を維持することを目的としています 。

まずは、公募要領の『事業目的』を見てみましょう

どうやら、『競争力強化』『現状に満足することなく果敢に挑戦』ここらあたりがキーワードのようです。
「成長産業分野への参入」「IoT・ロボット活用」「後継者によるイノベーション(新設)であっても
『競争力強化』に資するテーマであることが必須です。

したがって、

①単に老朽化更新のために設備の入れ替えをしたい、
といった方にははっきり言って無理です。
②顧客(元請け)から、革新的な製品展開の話があり、
これの生産のために最新設備を導入する、
当社としても売上アップ! ➢ これも、
これだけでははっきり言って難しいです。

なぜなら、競合他社も同様の設備を導入したら、貴社の優位性にはならないからです。

自社製品・加工品の高付加価値化やコスト削減、品質・性能向上など、
競争力強化を実現させる事業テーマに取り組み、
その手段として設備投資が必須であることが要件です。

言っていることはわかるけれど、難しそうだなア~ って感じではないでしょうか
でも、ご安心ください。以降を読んでいるうちに、スッキリしますから・・・・

後述の通り、補助率:2/3(Max)、補助上限額:1億円は魅力的ですが、申請書作り
はなんやら難しそうです。

▰助成対象事業

募集要項には、以下のように記されています。

助成対象事業は、Ⅰ~Ⅳのいずれかに合致する必要があります。

 

 競争力強化事業

●製品・技術の品質向上、信頼性確保
●特殊素材、難加工、複雑形状への対応
●自動化・省力化
●一貫加工の実現
●短納期への対応
●コストダウン
●不良率削減
●増産要請への対応
●環境対応、法整備対応による取引拡大
●生産ラインの最適化・見える化
●24時間稼働、異常・故障等遠隔監視
●単純作業、過酷労働の代替 等

の11の取組みが競争力強化の事例として紹介されています。(これ以外でもOKですが)
ここは、昨年の第3回・第4回と変わっていません。第一回と第二回に比べると
さほど無理難題なことではなさそうです。

でも言えることは、上位20%に入れる差別化の着眼点・手法が必須です。

 成長産業分野事業

●医療・健康・福祉
●環境・エネルギー
●危機管理
●航空機・宇宙
●ロボット
●自動車

のいずれれかの事業展開に該当することが必要です。
*詳細は、募集要項7~8ページご参照ください。

留意点は、上記の支援テーマに合致しているだけの事業計画ですと不十分です。
やはり、上述の競争力強化の要素も書き込む必要があります

 IoT・ロボット活用事業

IoT化は、機械設備導入と同時にIoT化を進めることが条件となっています。
また、ロボットは、産業用ロボットのみならず、サービスロボットでもOKです。

もう、ひと昔のようにIoTで過大評価されません。ロボットも同じです。
審査員の首を縦に振らせる『効果』次第です。

IoT化での申請については、申請書に「全体構成図」を記載する必要があります。

 後継者イノベーション事業

今回の第5回より新設されました。
これに申し込める方は、2016年4月1日以降に事業承継をされた方と申請時点では未だされていないが
2019年10月1日までに事業承継をなされる方が対象です。

そして、既存事業とは異なる新事業活動に必要な最新機械設備が助成対象です。
詳細は公募要領9ページをご参照ください。

 

革新的事業展開設備投資支援事業はだれが貰えるの?

ちょっとわかりづらい申請資格者

申請にあたっては、
以下の(1)及び(2)の要件を満たす必要があります。

 

 
(1)次のアまたはイのいずれかに該当すること
ア中小企業者(会社及び個人事業者)
イ中小企業団体等
*中小企業者の定義は以下に則り大半の中小企業者様はこれに該当すると思われますが、大企業が実質的に経営に参画しているなどのケースでは中小企業者と見做されないケースがございますので、詳細は募集要項3~4ページをご参照ください。

業種 資本金及び常用従業員数
製造業・建設業・運輸業
・その他の業種※5
3億円以下又は300人以下
卸売業 1億円以下又は100人以下
サービス業※5 5,000万円以下又は100人以下
小売業 5,000万円以下又は50人以下

=中小企業者の中の『小規模企業者』について=

小規模企業者は、以下の通り大くくりの業種単位に従常用業員数で判断されます。
以下に示しますように、小規模企業者については、「競争力強化」の類型であっても助成額
(投資額×助成率)が3千万円以下であれば、助成率が『2/3』となりますのでご留意ください。

業種 常用従業員数
製造業・その他 20人以下
商業※6・サービス業 5人以下

ここまではさほどややこしくないと思います。

(2)次のアからカまでの全てに該当していること

ア 都内で継続的に事業を行っていること

(a)2019年4月1日現在で、東京都内に登記簿上の本店または支店があること。
ただし、都外に設置の場合は、都内に本店があること。
(個人においては基準日現在で、東京都内に開業届出がある)。
(b)東京都内事業所で継続的に2年以上事業を行っていること
(c)本助成事業の成果を、都内で引き続き活用し続ける予定があること。

イ~キについては、募集要項4~5ページをご参照ください。

ちょっとややこしくなってきました。都外に設置の場合は、都内に本店があること、と書かれています。

ここまでを読むと、都内に本店があればすべての道府県の工場などに設備を設置してもOKと解釈されがちです。

でも、機械設備設置場所の定義がありますので、ここまで読まないと、みなさんに申請資格があるかどうかわかりません。

それでは、機械設備などの設置場所を見てみましょう

①自社の敷地・建物
2019年4月1現在で自社所有物件または賃貸借契約が結ばれている物件であること

②設置場所
②-1 東京都内に設置の場合
(a)2019年4月1日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があること
(b)原則、2019年4月1日現在で環境条例に定められた工場設置認可・認定を受けていること
工場設置認可については、『原則』と書かれています。申請時点で認定を受けていなくても、本助成事業完了までに認定を受ければOKですし、環境条例に則りそもそも認定を必要としない工場などもあります。
認定を受けていない方は、まず区・市役所などに確認してみてください

②ー2東京都以外に設置の場合
(a)2019年4月1日現在で東京都内に登記簿上の本店があること
(b)設置場所が神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県に所在する工場等で、基準日現在で稼働していること
はい、設置場所が限定されています。東京都以外では、関東6県と山梨県のみが対象になります。
(c)原則、設置場所が2019年4月1日現在で県または政令指定都市が定める環境保全等に関する条例による特定施設の各種届出がなされ、認可・認定を受けていること

これらを要約するとこのようになります。

【東京都内に設備を設置する方】
●中小企業者、中小企業団体等であり↓
●自社の敷地・建物が、2019年4月1現在で自社所有または賃貸借契約が結ばれている物件であり、↓
●2019年4月1日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があり↓
●東京都都内事業所で継続的に2年以上事業を行っており、都内で引き続き活用し続ける予定がある
●原則、2019年4月1日現在で環境条例に定められた工場設置認可・認定を受けている
方、となります

(あくまで申請資格者の定義に限定した記述となっておりますので、詳細は、募集要領をご参照ください)

【神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県に設備を設置する方】
●中小企業者、中小企業団体等であり↓
●自社の敷地・建物が、2019年4月1現在で自社所有または賃貸借契約が結ばれている物件であり、↓
●2019年4月1日現在で東京都内に登記簿上の本店があり↓
●東京都都内事業所で継続的に2年以上事業を行っており、本助成事業の成果を、
都内で引き続き活用し続ける予定がある
●原則、2019年4月1日現在で県または政令指定都市が定める環境保全等に関する条例による特定施設の各種届出がなされ、認可・認定を受けている
方、となります。

残念ながらもらえない方とは

①法人事業税及び法人都民税等を滞納している方
※都税事務所等との協議のもと、分納している期間中も申請できません。
②東京都及び公社に対する賃料・使用料等の債務の支払いが滞っている方
➂「東京都暴力団排除条例」に規定する暴力団関係者又は遊興娯楽業のうち風俗関連業、
ギャンブル業、賭博等、公社が公的資金の助成先として
社会通念上適切ではないと判断されてしまう方
④労働保険制度を遵守されていない方

(詳しくは、募集要項 4~5ページをご参照下さい)

ほぼほぼ、うなずけるのではないでしょうか

 

革新的事業展開設備投資支援事業っていくらもらえる?そもそも革新的とは?  

事業区分 申請者
区分
助成率 助成限度額 下限額
Ⅰ競争力強化 中小企業者 1/2以内 1億円 100万円
小規模企業者 2/3以内 3千万円
Ⅱ成長産業分野 2/3以内 1億円
ⅢIoT・ロボット活用 2/3以内 1億円
Ⅳ後継者イノベーション 2/3以内 1億円

見てお解かりのとおり、他の補助金・助成金と比べてもかなり高額です。

それだけに、革新的なテーマにチャレンジし、自社が成長するとともに、他の東京都の企業の模範となり、地域経済をけん引していく事業テーマであるかどうかが問われます。

そもそも、タイトルの冒頭にある『革新的』の定義をどうとらえるか?
一般的に、補助金や助成金で使われる革新的とは
自社にとって革新的であること
②そしてそれが相当程度普及していないこと
と言われています。

①は革新といっても世の中の一番千寿でなければいけない、なんてことはない、と言うことです。
②の相当程度普及していないとは、まさしく、みなさんの会社の希少価値や競争優位性が問われるところでもあります。

これが競争力の根源となって、自社にとって革新的なビジネスプランの骨子が描ければ良いですね

 
もらえる機械装置費にも明快な定義がある  
それでは、募集要項を見てみましょう

(1)助成事業を遂行するために必要となる機械設備の新たな購入、搬入・据付等に要する経費


器具備品が上表のように特定されるのが、一寸、私にはよくわかりませんがこのように定義化されています。

(留意事項)

●1基100万円(税抜)以上のものに限ります。
原則として、法人税法の減価償却単位(注)ごとに1基とします。
(注)通常1単位として取引されるその単位、
例えば、機械装置については1台又は1基ごとに、器具備品については1個、1組又は1そろいごとに判定

●申請した設置場所において、自社の従業員が生産等のために直接使用するものに限り、対象とします。

☞逆を返せば、協力会社(外注先)で協力会社の従業員が使うような設備は対象にならない、といったことでしょう。

●確定申告書において有形固定資産として計上し、適正に減価償却を行ってください。

●上記、「IoT関連装置・周辺装置」と「ロボット関連装置・周辺装置」を除く
「ソフトウェア」は、助成対象となる機械設備に専用かつ必要不可欠にして一体運用がなされ、取得原価に算入し、有形固定資産するものに限り対象とします、となっています。
例:組み込みソフトウェア、専用制御ソフトウェア等
逆に、「IoT関連装置・周辺装置」と「ロボット関連装置・周辺装置」に該当するソフトウェアはにはこのような制限はなく単体で機能するソフトウェアでもOKのようです。

●搬入・据付等に要する経費は、機械設備本体購入先が行い、機械設備の設置と一体で捉えられる軽微なものに限り、対象とします。

☞基本的には、機械設備本体購入先が行う、搬入費・据付調整費、あたりでしょうか
機械装置と連動する、ダクト工事、電気・ガス・水道工事、床補強工事などは「対象外」といったところでしょうか

(2)適合要件

●当該事業のために直接使用し、かつ必要最小限の経費
・機械設備の1機種につき同一メーカ・同一型番で2社の見積書を徴求し、それぞれの安価の見積書を採用してください。なお、2社の見積書を入手できない場合は、見積限定理由書を提出してください。

☞概して、2社の見積書を入手できない場合とは、カスタムオーダー(唯一無二の装置)の装置あたりでしょう

●助成対象期間内(交付決定日の翌月1日から1年)に契約から支払いまで完了する経費
※今回(第5回)募集の助成対象期間は、2019年10月1日~最長2020年9月30日です。
※分割払いの場合は、すべての支払いが助成対象期間内に完了するもの

☞要は、採択される以前に契約し装置を発注したら、それでアウトです。あくまで、交付決定日以降に“”用意ドン“”でスタートしなければなりません。

交付決定とは何でしょうか?

平たく言えば、
・申請から採択の通知が来るまで約3ケ月かかります。
・その間には、申請書に内容に変化が生じることもあります。
・ですから、採択事業者は再度この時点で、もう一度、変化点を網羅した事業計画書を提出します。
●これが、『交付申請』であり、承認されることを『交付決定』と言います。

 
審査について  
それでは審査要領を見てみましょう。募集要項の13ページです

 

 

(1) 審査方法

提出書類に基づき、一次審査(資格審査、経理審査、事業計画審査)を行います。一次審査を通過した申請者に対して、二次審査(面接審査、価格審査)を行い、総合審査会にて助成事業者を決定(交付決定)します。対象者には、日程等を別途お知らせします。

(2) 審査の視点

ア 資格審査(1次審査)
本助成事業の資格要件に合致しているかを審査します。

イ 経理審査(1次審査)
財務内容の【ア 安全性、イ 収益性、ウ 成長性】について審査します。

ウ 事業計画審査(1次審査・2次審査)
事業計画の【ア 事業目的との適合性、イ 優秀性、ウ 実現性、エ 計画の妥当性・先端性、オ 成長・発展性】
について審査します。

エ 価格審査(2次審査)
機械設備が、一般的な市場価格に対して著しく高額でないかを審査します。

【注意事項】
資格審査は、審査員でなく事務局が行います。

幸いにも、本助成金の場合、国のものづくり補助金などと違い、必要書類が郵送でなく持込みです。
ですから、提出書類が足りているかどうかは受付時にチェックして下さるので多少安心です。

ただし、☑などの記載漏れや記載誤り(たとえば、履歴事項全部証明書に記載されている事項と申請書の不整合など)があると審査員に回らずに事務局のチェックの段階で『不採択』の箱に入れられてしまいます。

最終段階で充分にチェックしましょう。

【ウ 事業計画審査について】
重複しますが、

事業計画の【ア 事業目的との適合性、イ 優秀性、ウ 実現性、エ 計画の妥当性・先端性、オ 成長・発展性】について審査します、と書かれていますね。

特に、イの優秀性について、何か審査を有利に進めるテクニックがあるのか、気になりますよね。

正直言って有利に進めるテクニックはみなさんの事業計画と会社の概要を知らないと何とも答えようがありません。

ただし、わかりやすく伝えるテクニックならあります。
それは、何かと比較することです。特に優秀性についてはPRしやすいですね。

 
類似する「ものづくり補助金」との違いとは?  
整理すると、ざっとこんな感じです。

①ものづくり補助金は補助上限額:1千30万円であるが本助成金は1億円
②ものづくり補助金は全国が対象。原則、東京都に本店あるいは支店がある会社が対象
③ものづくり補助金には面接審査がないが本助成金にはある
④ものづくり補助金は申請時に相見積書が必要ではないが本助成金では必要
➄ものづくり補助金には、昇給、経営力向上計画認定などの加点制度があるが本助成金にはない

 

申請書の所定記載項目と記述の勘所(ここですよ!)

『1~11 申請会社の基礎情報』 *「1~11」は申請書の項番。以下同様

難しい内容ではございませんが必ず募集要項に従い記載することです。
これを読まずに申請書を書いてしまう人がいますが、まず合格はしません。
審査員に書類が回る前に事務局のチェックで落ちてしまう確率が高いですので留意してください。

うちは、専門家にお願いするから大丈夫、とおっしゃる人がいます。
正直言って、募集要項をあまり詳しく理解せず支援をなさっている士業の方を何人となく見ています。専門家だからと言って安心するのは危険です。
読者のみなさんがしっかりと募集要項を理解するようにしてください

『12 事業計画の記述要領』

「事業計画」について”””このようなことを書きなさい”””、と募集要項に出ていますので、これに沿って記述することになります。

この際に必ず「申請書記載例」を参照してください。
でも、あくまで「参考」です。それに近い内容で書いてしまったらあまりにも淡泊すぎて採択には至りません。

ざっと、記述の要求事項は以下の通りです。

それでは、ここからは各センテンスの記述テクニックについて紹介いたします。

(1)事業計画の概要

市場動向および事業計画立案の背景を踏まえ、本助成事業の概要を簡潔に記載して下さい、と書かれています

●現状の事業内容を会社の沿革を踏まえ
●顧客の動向、市場環境などから、現状の問題点・課題と解決策のエッセンス、
●売上高、コスト低減率、営業利益などの目標値
●他社にとって模範となるワンポイントアドバイス
を記載。  こんなところで良いでしょう。

記述内容についてポイントが2つあります。

その1
以降の (3)事業計画の優秀性(4)実現性 (5) 機械設備の妥当性の記事との整合性を持たせましょう。

審査員は、ここの記事を読んで全体感を掴んでから以降の個別記事を読んで行きます。

ここに書いてある内容と以降の内容が食い違っていると””この申請書、よくわからない””
と審査員に悪い印象を与えてしまいます。

その2
具体的に書きましょう。・・・これはどの章も同様です。
抽象的に書いたら審査員が審査できない=不合格 となってしまいます。

具体的に書くテクニックとは、

●文章の初めの目的は伝わりやすく、
●次の方法論はまあ専門的な表現を使い、少しわかりづらくても高度な取組みのように示す
●締めの効果は伝わりやすく表現する、

のが良いかな、とわたしは思っています

(2)本助成事業の目的との適合性

ここがみなさん結構悩むようです。
たとえば、申請テーマの類型が「競争力強化」であれば、本事業計画の課題解決による成果が募集要項に記載の
「事業例」に合致する・あるいは、これに類することを示せば、やろうとしていることと要求されていること
(目的)が結びつくのでGoodです。

それだけに、前もって課題解決策が「事業例」に合致するようにシナリオの骨子を仕組んでおく必要があります。

文面は、
『本事業計画は○○の製品・技術のブラッシュアップを行い、顧客の増産要請に応え売上拡大を図るものである。
そのために、◇◇の最新設備を導入し、高効率生産ラインを敷設することで生産能力を確保するものである。
したがって、事業例に示されている「製品・技術力の向上、信頼性確保」「増産要請への対応」により
競争力強化を図るものであり本助成事業の目的と適合する』

こんな具合でしょう。

(3)事業計画の優秀性

(ア)事業計画の製品、サービス、技術等における現状分析・課題・解決策

ここは、まさに「ものづくり補助金」の型が使えそうです。

【現状分析】
「ものづくり補助金の場合」には会社全体からまずは入りますが、本助成金では、「事業計画の製品、サービス、技術等における」と前触れがありますので、ここに留意が必要です。

●対象製品・サービスの紹介
・・・お客様が誰で、どこを評価してくれているかもかならず書きましょう

●作業工程フローで手作業部分と機械加工部分を示しましょう
さらに、 調達➢加工・製造➤販売のビジネスモデルを描き当社の特長が伝えられれば最高です。

ここまでで、基本となる””誰に・何を・どのように””が伝わりそうです。

そして、現状分析を要求されているのですから、自己評価をしましょう。
この際に、○○と比較して良い・悪いと表現できれば最高です

【課題】
上記の現状分析から解決すべき課題を書くところです。

ここは少し大きく捉えても良いかも知れません。
現状解決策が浮かばなくたって、「(6)実施後の展開」で
いつまでに、解決させようとするかを抽象的でも構いませんので書けば良いのです。

要は、今回解決することと、中期的に取り組むことを明快にしておけば良いのです。

【解決策】
ここでは、経営資源の4要素を視点に書いてみてください

①ヒト
例えば、導入装置を使いこなせる人材育成・多能工化

②モノ
まさしく、本助成金の目的である設備投資の内容について書きましょう
具体的には、導入装置の特性・長所がみなさんの会社の生産・店舗運営面における
課題を解決してくれる内容について書いてみましょう

③カネ
カネについては、特に書けることはないですね。

④ジョウホウ
ここでは、モノの流し方=生産プロセスの改善などについて記述しましょう。

①②④が結びついて、バランスの取れた独創的な事業テーマになります。

(イ)競合他社の動向、市場環境における現状分析・課題・解決策

この市場環境を顧客と読み替えればまさに3C
Customer(顧客)⇔Competitor(競合他社)⇔Company(自社)
分析です。

正直言って、中小企業様で市場を見て戦略を立てている会社はほとんどありません。

ほとんどの会社は、お客様の動向を注視して経営をしていますので、ここでいう現状分析は3C分析で良いかな、
と思います。

Step1 お客様のニーズを知る、お客様の事業方針を知る、お客様の自社の評価を知る、
ここらあたりを整理・分析します。たぶん、それなりに持たれていると思います。

Step2 Step1で調査したお客様の動向に対し、競争相手と優劣を比較して見ます。

Step3 競争相手との優劣比較から競争相手に勝つための課題を見つけ出し、解決策を考案する

こんなことを書きなさい、と要求しているのだと思います。

ただし
『(ア)事業計画の製品、サービス、技術等における現状分析』と
『(イ)競合他社の動向、市場環境における現状分析』とを
掛け合わせ、事業課題を見つけ解決してくのが経営革新の進め方だと思っています。

つまり(ア)も(イ)も「課題」と「解決策」は共通のものになるのではないか、と思う次第です。

(ウ)事業計画の優秀性

きっとここでは、現状の潜在的な強み+今回の課題解決策によってどれだけ競争優位性が増したか!
ということを書くのでしょう。

その際には、他社比較で示すとわかりやすいのかも知れません。

(4)事業計画の実現性

(ア)組織面における現状分析・課題・解決策

今回は特にこんなことを書いて下さい、といった指示はありません。ちなみに第1回・第2回の「申請書記載例」では
「社員数、人件費水準、社員の能力向上、組織運営等、組織面に関する現状分析・課題とその解決策について
記載して下さい」とありました。
基本的にこれで良いかと思います。

それから、今回から『後継者について』という項目が追加になりました。

解決策は、自社の組織拡充だけではありません。アウトソースでもOKです。
これであれば、「(6)(ウ)都内経済への波及効果」の記事ネタになります。

(イ)資金面における現状分析・課題・解決策

「現状分析・課題」については、過去2~3期の運転資金増減(ここでは営業キャッシュフロー)と設備投資資金(投資キャッシュフロー)がそれぞれいくらだったか、
これらによって借入金、現預金がいくら増減したか。

結果として、
現時点での借入金月商倍率((借入金ー現預金)÷月平均売上高)が何倍か。このあたりから、現状を分析し、課題を抽出しましょう

「解決策」については、過去からの課題と本事業計画での設備投資額を以降のキャッシュフローから回収するしかありません。

まずは、売上高/利益計画を策定し、併せて、そこからキャッシュフロー計算書を作成し
「解決策」の根拠としましょう。

そして、本事業計画での設備投資資金を自己資金で賄うか、銀行借入するか、そのバランスを整えましょう

専門的なことを書きました。 不明な点お問合せはこちら

(5) 機械設備の妥当性

(ア)機械設備のスペック・規模等からの必要性と妥当性

「申請書記載例」には、「他の機械設備と比較した結果、なぜこの機械設備を選定したのか
を記載してください、と書いてあります。

これに従えば宜しいかと思います。

(イ)導入する機械設備の価格面の妥当性

要は、最安値調達であることを示せば宜しいと思います。

(6)実施後の展開

(ア)生産性/技術力向上、市場参入の状況

まさに、ものづくり補助金でいう「事業化スケジュール」みたいなことを
書けば宜しいかと思います。

ご興味ある方は、「ものづくり補助金申請の勘所」ご参照 こちら➧➧➧

(イ)顧客や産業界に及ぼす効果

産業界は難しいかも知れませんが、本助成事業の成果が顧客のメリットに繋がることを書くのでしょう

(ウ)都内経済への波及効果

「事業計画の遂行が都内産業にもたらす効果(雇用面、都内顧客や産業界、
都内外注先等にもたらす効果、技術革新等)等について記載してください」
と書かれています。これに従い記述してください。

都外に設備を設置する場合、特に詳細に記載して下さい、とお触れが発せられています。

東京都の助成金ですからね!仕方がないでしょう。
でも。きちんと書けば差別はしない、とも感じ取れます。

(7)今後の事業計画実施のために法令上必要な許認可・届出等

募集要項の「申請書記載例」をご参照いただければよろしいかと思います。
以下に申請書の記載例を示します。

・この欄には、「今後取得する」にチェックした場合以外は、記入不要です。
・「助成事業遂行の為に法令上必要な事業許可証」及び「工場設置認可書または認定書」について「今後取得する」場合に記載してください。
※許認可取得の要否が不明な場合や、許認可証紛失の場合は、その許認可を管轄する窓口(市区町村等)に確認・相談してください。

【事業許可の記入例】

医療機器販売業許可・・・本事業で新たに取得する予定

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日申請、〇〇〇〇年〇〇月取得見込

【工場設置認可の記入例】

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に関する認可

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日申請、〇〇〇〇年〇〇月取得見込

 

 

面接審査について知ろう

面接審査の感触とは?

あるコンサルタント会社は、面接審査の合格率は50%ぐらい、とアナウンスしていました。

正直なところ、何ともわかりませんが、第1回面接審査に出向いた企業様に面接会場の部屋数、待機企業数などから面接対象企業数を割り出し、採択者数から鑑みると、もう少し高いかな!! といった感じです

“”審査員は紳士的“”とは思わないでください。私の知っている方で、
審査員の1人から「こんな事業計画うまくいくはずがない」と言われたそうです。

程度の問題はありますが、こういった、批判的・感情的な発言も結構あるようですよ。

ここでは、こんな審査員もいる、こんな発言もある、ということを知っておいてください。

実際に、こんなことを言われたら、これは、質問ではありませんから答える必要はありません。
放っておきましょう。

どんな質問がくる?

オーソドックスには、

①事業課題の着眼・・・何を以って重要課題と認識したか、の細部を確認
②競合他社との差別化
➂市場動向、売上高・利益計画の数値の根拠

ここらあたりは押さえておくべきでしょう。

意外にも事業課題の解決策についての質問ってそんなになかったようです。

①~➂に共通していることは、一般論として、申請書(事業計画書)だけからは判断できない&はっきり書かれていない事項だからです。
肯定的に考えれば、この質問に明快に答えられれば、審査員としても『合格印』を押す大義名分ができるのです。

逆に、審査員の突っ込みどころ!! ズバリ、申請書全体を通して矛盾を感じるところです。
あそこでこういっているのに、ここで言っていることとニュアンスが違う、
これは、誰しもが突っ込みたくなりますよね!

ですから、本助成金の申請書に携わっていない社員さんにも読んでもらって、事前に“”あら探し“”をしてみてください。
そして、対策を企ててください。

面接審査で落ちてしまう方とは?

次の①~④の方、危険ですよ!

①申請書の作成をコンサルタントに丸投げし作成してもらった方
②申請書自体をあまりよく理解していない社員に面接に行かせた方
➂審査員の質問に定量的・具体的に答えられなかった方
④質問の意図に合致しない回答をしてしまう方

①の「申請書の作成をコンサルタントに丸投げし作成してもらった方」は、
コンサルタントに代筆だけをお願いしたのであれば問題はないのでしょうが、
丸投げすることで事実とはかけ離れた事業計画になっているとしっくり答えられるはずがないですね。

あくまで解答は具体的に答えないと審査員に納得はしてもらえません。

②の「申請書自体をあまりよく理解していない社員に面接に行かせた方」は、
非常にもったいないですね。社長さんが面接に応じていれば合格していたかもしれませんね

これ、実は、前身の「成長産業等設備投資特別支援事業」の支援を私が行った時に直面したことなのです。

面接審査の前日に社長様に急用が入ってしまい、急遽ベテラン社員がピンチヒッターで行くことになりました
でもこの社員は漠然としか内容をしりません。

お金を出す側の東京都は、社長様の日程まで考慮してくれません。

事務局の見解も、

●社長だけが判っている、社長だけで実施する事業計画なんて上手くいくはずがない
当然、社長以外にも当該事業計画を共有しているハズだ
●社長の都合といっても、本面接以上に重要なことがあるのか?

といった感じです。

➂の「審査員の質問に定量的・具体的に答えられなかった方」の
一番多いケースが、売上計画やコスト削減の効果についての解答のようです。

数字って、正しいかどうかまでは定かでなくても、リーズナブルかどうかは良くわかりますね。

売上計画を例に取ると、少なくとも「数量」×「単価」で説明できないといけませんね。

むしろ、数字の質問がきたらラッキーと思っていただきたいのです。
本来、一番答えやすい質問のはずですから

④の「質問の意図に合致しない回答をしてしまう方」については、
高額な補助金がもらえるかどうかの面接ですから、緊張するのは無理のないことかもしれません。

できれば、複数人で面接に臨みこれを避けるようにしたいものです。

また、質問に対して、まず結論を言う。次になぜなら・・・根拠を示す言い回しが良いかも知れません

冒頭で答えた結論が質問の意図を外していたら、審査員のほうから、質問の意図は・・・です、
と間髪を入れて下さるでしょう

このケースだったら、まだ“”勘違い“”で済むかもしれません.

 

事業計画書作りに役立つ経営雑学

VRIOの視点から申請書の中身を充実させよう

中小企業の社長さんの「社長さんの会社の強みは何ですか」、と質問しますと、「技術力」とか「納期」とか答えてくれます。

では、「それをお客様がどのように評価してくれていますか」、と質問しますと、一寸、トーンダウンしてしまいます。

結局、評価してくれている結果として、適正価格で販売できているとはいい難いからです。

本補助金の採択レベルの一つが、適正価格で商売ができるビジネスプランが構築できるかどうか
だと私は考えています。

それでは、本題の『VRIO』について説明いたします。

Value(価値)・・経営資源が価値のあるものかどうか?それらは、
事業機会に活かせるか?
Rarity(希少性)・・経営資源が市場において希少性があるか?
保有している企業は少数か?
Imitability(模倣困難性)・・経営資源はマネされにくいかどうか?
会社の変遷、ブラックボックス化、特許などの効力
Organization(組織) ・・経営資源を最大限に活かせる組織や
仕組み作りができているか

そうです。競争優位性の源泉は「Value(価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」にあり、その頭文字をとったのがVRIOです。

まずは、みなさんの会社の『希少性』について探ってみてください。

事業の中身や製品・商品を細分化してみると、
●あっ、これはうちのほか数社しかできない。
●それは○○だからだ

この○○を駆使した新規事業、新製品・応用製品展開であり、そのために設備投資を実施、
ってことであれば、本助成金の事業シナリオが作りやすいですね

タイトルの冒頭にでてくる「革新的」とは、

①自社にとって革新的であること
②そしてそれが相当程度普及していないこと

と冒頭で申し上げました。

まさにみなさんの会社の希少性を活用した事業展開でしたら、
②の相当程度普及していない、にまさしく当てはまりますね

まずは、希少性を駆使した事業計画であることをしっかりと書き込んで見てください

つぎに『模倣困難性』について、会社の変遷、ブラックボックス化など
考えられるところをあたってみましょう。

ブラックボックス化については、まさに、職人芸・匠の技、みたいなものです。
これは、まさに、競争優位性の源泉ですが、きっとみなさんの会社でも、どうやって
次の世代に伝承させていくか、喫緊の課題ではないでしょうか
その伝承策をしっかりと書き込みましょう

『組織力』も競争力に大きく影響しています。

私も、中小企業の経営診断をさせていただいておりますが、
この会社の方針だったら、もっとここの部署をしっかり固めたら良いのにな!とか

△△ができないからこの事業はできない、でなく△△を外注先に委託してでも
この事業を取り込んだらよいのになぁ! とか思うことがしばしばあります。

申請書の項目「(ウ)組織面における現状分析・課題・解決策」のところで、
今後の事業展開においてどのように組織を活性化させるか、しっかりと記述してください。

自社の強みを再認識するために参考となる「知的資産経営報告書」

革新的事業展開設備投資支援事業って設備投資に係る資金の一部を助成する制度なのにどうして知的資産経営が関係するの?
単純にこう思いませんか

ちょっと考えてみてください。

たとえば、同じ業種業態で同規模のライバル会社がいたとします。
そしてみなさんの会社と同じ設備を使って事業の拡充を図ろうとしています。

この会社に勝つためには何が必要でしょうか?
儲かる事業戦略を企てることと設備投資以外の武器を持って差を付けることではないでしょうか?

この武器が生産プロセスのノウハウであったり人的資源の有効活用だったりします。
そうです。これらを称して知的資産経営と言いますか。

そして、知的資産経営の計画書として事業者様が作成したものが「知的資産経営報告書」です。
これは、インターネットで簡単に検索できますので、是非、申請書(事業計画書)作成の際に、
言い回しなど参考にされたら如何でしょうか。

使えるものは何でも使いまわしましょう
せっかくの機会ですから、知的資産経営について学びましょう

知的資産経営とは何でしょうか?

経済産業省のHPではこんなふうに書かれています。

知的資産とは、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるものです。これは、特許やノウハウなどの「知的財産」だけではなく、組織や人材、ネットワークなどの企業の強みとなる資産を総称する幅広い考え方であることに注意が必要です。さらに、このような企業に固有の知的資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営を「知的資産経営」と呼びます。

上図の丸い緑色が知的資産を構成する要素(アクティビティー)です。

これらがいくら優れていても、個々の力だけでは限界があります。これらを有効に組合せ、

●イノベーション能力、経験、学習能力、モチベーションなどの人的資産をブラッシュアップさせる
●組織の柔軟性、PDCA遂行能力、作業手順の仕組み、マニュアルなどの構造資産をブラッシュアップさせる
●企業イメージ、顧客満足度、銀行や顧客との交渉力、従業員満足度などの関係資産をブラッシュアップさせる

ことが知的資産経営です。
如何ですか。ふう~ん。 て感じではないでしょうか。わかるんだけれど、だからどうなの!!
と思われることでしょう。

私が考える知的資産経営の目的とは?

では、みなさんはみなさんの会社の「知的資産」である、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、
ブランド力などの自己評価ができており、「強み」と「弱み」が明快に整理できていますか。

正直言って、「わからない」あるいは「強みなんてない」と答えられる方、私の目から見ると『正常』です。
だって“”人間は自分自身のことは7%しかわかっていない“という実証データがあるんです。

読者のみなさん、これを機会に上記の知的資産を棚卸してみませんか?

いまさら、こんなことをして何か良いことがあるの??と思われている方に、私が平素より言っていることがあります。
それは、『競争が緩やかで値崩れがない』こんなビジネスしたくないですか? です。

“”こんなうまい話、落語じゃあるまいし“” です。でも、これに近づけたいですよね!
そのために””かじったらいいな””と思うのが『知的資産経営』です。

市場規模、市場予測データの探し方

これは、事業テーマの収益性を見るうえで、売上計画の根拠として、市場規模、市場予測データを拠り所として活用します。

逆に言えば、このくらいの売上漸増計画にしたい、といった目標から市場予測データを作ったりします。

ものづくり補助金と違い、革新的事業展開設備投資支援事業では、当該情報が必須となるわけではございませんが、エビデンスとして、申請書に書き込んだほうがGOODです。

この市場予測データは

①自社で調査したマーケティング情報
②業界誌やイWeb情報などの外部データ

の2種類があります。

①の自社で調査したマーケティング情報を持たれている中小企業はかなり少ないと思います。
ほとんどの方は②の業界誌やイWeb情報などの外部データを拠り所にするのではないでしょうか

ご参考まで外部データを収集するチャネルを紹介させていただきます。

a)業界団体が出展した定期刊行誌の例(送電線建設技術研究会)

これが入手できればピンポイントの情報が取れ易いですし信憑性があります。

b)経済産業省が出展したレポートの例

こんなデータが経済産業省のサイトから取れたりします。意外と狙い目です

c)調査会社が出展したレポートの例(総合技研㈱)

これがポピュラーな情報入手の例です。Web上から適当な情報が取れれば良いのですが、なかなかピンポイントには探しづらいです。
かといって、調査会社の技術情報誌を購入したら結構高くついてしまいます。
そこで、国立国会図書館に出向き調査会社が出版したレポートを探してみることをお勧めします

d)民間企業のリリースの例(キヤノン)

たとえば、下請け企業様でエンドユーザが大手メーカーなどである場合、
エンドユーザのホームページから情報を得ることも有効かも知れません。

その際には、投資家のみなさんへ〈IR情報〉➢〈決算説明会資料〉の手順でアクセスするして見てください。
うまくすれば、狙い通りの情報がとれるかも知れません。

固変分解で収支計画の数値的根拠を示す

まずは、申請書の様式を見てみましょう

そうなんです。
上記様式に数字を埋めて、更に収支計画に記載した売上高、営業利益等の各数値の計算根拠を示してして下さい
と要求されています。

先ずは、下表の様式で費目ごとに支出計画を整理し、売上高⊖総費用=営業利益と紐づけた方が通りが良さそうです。

その際に効率的に上表を埋めるために費用を変動費と固定費とに分けます。

そして、

①変動費は、売上高あるいは生産数比例で引伸ばします。
この例では、材料費と外注加工費・直接経費を変動費にしています。

②固定費は、各費目によって
a)売上増減率の3割を引伸ばす
b)完全な固定費扱い・・・各年度とも実績値の横這い
c)人件費は昇給率と人員増減から割り出す
d)減価償却費は、既存資産の償却費(定率法による自然減分を加味した)
に新規投資の償却額を加算して算出

とか、前提を決めて計算します。

ちょっと、難しかったでしょうか。こちらより 何なりとご相談下さい

ここまで、やっておけば充分です。

結構、細かなデータになりますので審査員も中身まで確認せずに納得するのではないでしょうか?

資金繰りの数値的根拠を示す簡易キャッシュフロー計算のしかた

これは、申請書の「(4)(イ)資金面における現状分析・課題・解決策」の記事として使うことになろうかと思います。

簡易キャッシュフロー計算のしかたは、「経営について学ぼうの“”その7 「カネ」の管理””をご参照ください。