事業性評価融資にPDCAが重要な訳とは?

▮大半の銀行は未だ決算書重視
事業性評価融資とは、決算書の内容や保証・担保だけで判断するのではなく、事業内容や成長可能性等も評価して融資の審査を行うことです。
確かに、今、事業内容や成長可能性を銀行員自ら調査したり、あるいは、中小企業診断士などの専門家を使って調査している地銀、信用金庫は少なからずあります。
“”少なからずあります“” とは、大半ではないということです。
これがなぜか、後発の信用金庫の職員さんに聞きました。
事業の成長可能性があるんだったら、どうして直近の決算数値が悪いのか、腑に落ちない。逆を返せば、今が悪いのに、将来バラ色の可能性があると考えるのはかなり厳しい。
そうはいっても、営業成績を上げるために何とか融資の可能性を探ってみたいが、うちの金庫は保守的だから上席に説明が難しい。
とのことでした。 やはり、過去~現在~未来を線で結んで考えているようです。
正直言って、わたしも7:3で “そうかな” と思うところです。
みなさんも貸し手の立場だったらどうでしょうか? たとえば、
Aさんは平凡なサラリーマンであり、Aさんから、車を買いたいので200万円貸してほしいと言われている(利息収入は低い)
Bさんは、以前は大手企業のバリバリエンジニアであったが最近会社を辞めて現在失業中。昔取った杵柄(きねづか)を活かし現在就職活動中。上記と同様に、200万円貸してほしいと言われている。(利息収入は高い)
いかがですか。究極の2者選択だったら、みなさん、Aさんには貸してもBさんにはあまり貸したがらない、のではないでしょうか
やはり、Bさんは未来の可能性はありますが、足元がおぼつかないために敬遠しがちですね。
▮銀行員が注視するPDCA
では、直近の決算数値が悪いと事業性評価融資と言えども難しいのでしょうか。
決して、そんなことはありません。銀行は貸して利ザヤを稼ぐ業ですから貸せるところには貸したいのです。
それでは、事業性評価融資を一寸ためらっている銀行から融資を引き出すにはどうすれば良いでしょうか
これは、わたしが支援した一例です。この会社は、幸いにも、2016年3月の決算から3ケ月が経過し、ほんのわずかながら業績が改善してきていました。
また、月に2度の経営会議では、業績のフォローアップを行いながら、徹底的に「ムダ取り」を審議してきました。
結果的に、この姿を銀行に見せることで何とか当座の運転資金を調達することができました。
一寸とした小改善を「PDCA」という形で組織的に遂行していくことで必ず結果につながってきます。
ここは、今現在、事業性評価融資に慎重な銀行でも必ず評価してくれるものだと自負しています。
さらに付け加えると、銀行が注視するところは、売上拡大に向けての経営改善よりも『コスト削減』に向けてのPDCA実践です。
ここは、押さえておきましょう。
業績改善の決め手は、売上アップであることは代えがたい事実です。
『コスト削減』は売上アップより効果金額は低いかもしれませんが、実現確度が高いのです。なぜなら、自助努力で遂行できるからです。
▮事業性評価項目のPDCAを実践しよう
それでは、事業性評価融資の際に銀行員がヒアリングを行うポイントを見てみましょう。琉球銀行の「事業性評価シート」です。
すべての銀行がこれに従って行うものではありません。各銀行のオリジナルな切り口で行うものであることを付け加えておきます。
1.事業内容
①業種の詳細・・具体的な事業内容、兼業
②事業内容と特長・・(特殊資格、特許有無、人的財産、高度な技術など)
2.業界動向
 ①主力市場・業界・・主要マーケットや主要顧客層を踏まえた業界情報
 ②業界における地位  ③業界動向・・事業機会と脅威
3.経営者情報
 ①経営者の年齢、後継者の有無   ②経営者資質
4.サプライチェーン分析(ビジネスモデル俯瞰図)
 ①どこから何を仕入れ ②自社で何をどのようにして加工・製造、サービスを行い
 ③どのような販路で販売するか
5.SWOT分析
 ①強みは何か  ②弱みは何か  ③事業機会(ビジネスチャンス)は何か
 ④事業の脅威(ビジネスリスク)は何か
6.将来性・成長性
 
これを見る限り、みなさん、この6つの項目に則り「通信簿」を付けられる、と心配されるのではないかと思います。

まずは、実体を評価する上で採点はします。

でも、採点結果が低いからといって融資が『×』になるわけではありません。

今後、「1~5」をどのように【改善】していけば、「6」の将来性・成長性が見いだせて、融資を実行することができるか?
これを判断するために、このような「事業性評価シート」を活用するのです。

▮結論

みなさんが常日頃実行されているPDCA、このテーマの切り口として、6つの項目も連動させ実施してみてください。

みなさんは、「売上拡大」「コスト削減」を実現させるためにPDCAを実践するわけです。

そして、それを成し遂げるためには「事業性評価シート」各項目の改善・ブラッシュアップを図ることが大切だからです。

特に、5.の 「強み」の維持強化、「弱み」の克服については、継続的にPDCAを回転させていく必要があります。

こうすることで、金融機関との関係性も強化されます。

3.のみなさんの「経営者資質」についても、常にPDCAを回していきましょう!!

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